2015年8月16日日曜日
シャンパーニュの最高峰を楽しむ会 @平野弥
エルヴェ・ジェスタンは昨年の2006年ヴィンテージに続き、2007年ヴィンテージが入荷したということで試飲会を開催、輸入はラシーヌさん、主催は平野弥さんです。
早く到着してワイン会まで少し時間があるので開いているボトルを試飲。
Domaine Jacques Carillon Puligny Montrachet 2011
(ジャック・カリヨン ピュリニー・モンラッシェ)
やや温度が高い状態なので構成がやや柔らかい感じだが、香りは静かな水面のような平面が見えるようで、白い系統の花や薄めたレモンなどの柑橘があり、ミネラルは平面へ豊富にあるが張ったり、鋭さはない。味わいも平面が見えるが水面ではなく、中央に酸味がしっかりした柑橘果実の高いトーンになる上澄みにミネラルが寄り添うような核が横たわった楕円状にあり、そこから左右へミネラルがキューっと引張っていくような感覚の味わい。その引張っている先はエッジではなく、丸まっている。
ルイ・カリヨンのころは果実味が甘味をもってガツンっときて、その周囲や奥にきれいな酸やミネラルがいて、ボリューム感がありつつ上品さも感じさせるものだった。それがジャック・カリヨンになって酸やミネラルの質や量はあまり変わらないが果実味が抑え目になり、バランスが取れた上品さが感じられる。ルイ・カリヨンのころが誰に対しても「どうだ、うまいだろー」と説得しやすかったが、今のスタイルの方が食事にも合わせやすい。
Domaine Lecheneaut Nuits-Saint-Georges 2012
(ドメーヌ・レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ)
こちらもジャック・カリヨンと同じくやや温度が高い状態で試飲。やさしく、やや小振りに香りがまとまっていて、果実が70%、花が30%ぐらいの割り合い。丸くアンドーナツ程度の大きさで果実がアンドーナツ表面にむっちりとあり、そこから弱めの電波のように花が放射している。味わいもやや小振りにまとまっていて、果実が前面にあり、酸やミネラルはアピールしてこないがしっかりと下支えしている。
レシュノーは果実がガツンとした力強さが特徴だと思っているが、温度が高いためかこのボトルは疲れずに飲めそうなバランス。今度、きちんとした温度で飲んでみたいです。
天のやさんの「たまごサンド」。新宿、渋谷、池袋に続き、5日前にそごう横浜店がオープンした。出汁巻き玉子の甘味とマスタードのバランスがよく、サイズもちょうどよいのでパクパク食べられる。通常のタマゴサンドでは生卵成分が少しはあるためワインと合わせると臭みを感じることもあるが、このたまごサンドはマスタードも含めてワインとの相性がよい。
パン各種とナッツ
パンとドライフルーツ
ニンニクの漬物。香りが強い。
参加メンバ8名が揃い開始です。なんとYGさんが2006年を持ち込んでくれたので、2006年と2007年、マルゲのサピエンスを比較することになった。ありがとうございます。
いきなり番外編のシャンパン
Champagne Fleury Père et Fils Millesime 2004 Extra-Brut
(フルーリー・ペール・エ・フィス ミレジム エクストラ・ブリュット)
きれいなレモンイエローで照りがある。うぉっとなるすごい厚みのある香り。やさしい丸みのある香りで濃いめのフルーツ、オレンジやマンゴーがあり、少しだけムシ、そしてきれいな感じのセメダインが混じる。口に含むと2cmぐらいの丸い塊から、味わいが上方斜め上へすぅっと引張られていく。表現難しいが球根を30度ぐらい傾けたような形でしょうか。おいしいですが同じミレジムの2002年の方が好みです。
ここから予定リストのワイン
Champagne Fleury Père et Fils Sonata N°9 Opus 10(11,500外)
(フルーリー・ペール・エ・フィス ソナタ9番 オーパス10)
フルーツが平面状に層としてあり、その香りの層が面ごとバンと上昇してくる。クリーミーなシャンパンらしい香りがあり、マーマレードの糖分が少ないいい香りもある。奥の方には赤や黄色、黄色の花、黄色のローズヒップが香る。口に含むと舌にピリリと刺激して、味わいが風にたなびくように少しうねりを持ちながら口奥へと川のように流れ、細かい泡がその川に沿って流れていく。映像の視覚イメージが浮かびやすい。
Marguet Pere et Fils Sapience Extra Brut Premier Cru 2007(30,000外)
(マルゲ・ペール・エ・フィス サピエンス・エキストラ・ブリュット・プルミエ・クリュ)
サイダーの香り。少しシャンパンらしいクリームもまとい、落ち着きのある果実、すっきりとしたリンゴ、リンゴの種の近くなどが香る。米を横にしたような楕円状の同心円中央に高いトーンの香りを持っている。味わいは軽い。
Hervé Jestin Extra Brut Premier Cru 2007(30,000外) 1本目
(エルヴェ・ジェスタン エキストラ・ブリュット・プルミエ・クリュ)
香りに一体感があり、小さめの横楕円の香りから意思のようなものが主張してくる。香りの要素はクリーム、果実、花、ウリ、オレンジの高いトーンなどがあり、それらが混じり合った一体感あり、色気のようなものを感じる。。香りのイメージは冷涼で、真っ暗ではない月明かりがあるような空間で三日月が射すような印象を受ける。繊細な味わいで口の中央で軽く味が小さく集まり、その集まった核の周囲にはハラハラと星明かりが瞬く。
このボトルは抜栓時に吹いてしまったので本領を発揮していない。2本目に突入です。
Hervé Jestin Extra Brut Premier Cru 2007(30,000外) 2本目
(エルヴェ・ジェスタン エキストラ・ブリュット・プルミエ・クリュ)
まず最初から大きく異なり、パンっと何かの壁を突き抜けるかのように弾けるように香りがくる。すごく迫ってくる香りで、それでいてやさしさもありいつかでも香っていたい、いい香り。迫ってくるが、力ずくで訴えてくるようなものとは全く違う。高域から中域を4分割すると、上から2番目の位置にトーンがありつつ、落ち着きとやさしさをもったものが空間にぼわんっと小さいフットボール形状であり、揺れ動かないし、発っしもしないがそこに居て幸せになるような香り。味わいはぼわんとした疎な密度の横楕円状の中央を水平に線状のはっきりとした味わいがあり、それが口奥へとはしる。
Hervé Jestin Extra Brut Premier Cru 2006(30,000外)
(エルヴェ・ジェスタン エキストラ・ブリュット・プルミエ・クリュ)
香り、味わいともに上のトーンが消えている。しかし、2007年と比較しないで単体で飲めば、きちんとエルヴェ・ジェスタンの香りと味わいあるが本来の感じとは異なる。冷えて冷たいのに苦味もある。YGさんが提供してくれた1本で、優良店で有名な助次郎酒店さんで購入したものだそうですが残念です。ヴィンテージ違いの比較にはならなかったが恐ろしさのようなものは再認識できた。
魚介を沢山使ったチラシ寿司
おそらく、よねむらさんの黒トリュフのクッキー。香りが強い。
Jean Fournier Gevrey-Chambertin 2013(6,100)
(ジャン・フルニエ ジュヴレ・シャンベルタン)
ウワンっとうなりをあげて訴えてくる香り。クリームさもまとい、高貴な五香粉やアジアンな香りがある。味わいは・・・ でコメントが消えている。細かく覚えてないのでここまで。
David Duband Hautes Côtes de Nuits Rouge 2011
(ダヴィド・デュバン オート・コート・ド・ニュイ)
緩い香り。味わいも構成が緩い。現地で飲んでいる印象とは大きく異なる。エスプリデュヴァン輸入で、いいなと思っている生産者なのに残念です。
銀のぶどう系列 マシュマロエレガンスさんのグミマロ。何でも弾き返すような弾力の強さが激しい。
イチジク
桃
チョコレートケーキ
本日のラインナップ。エルヴェ・ジェスタン系列が4本も並ぶのはすごい。会はここで終了。
Claude Dugat Gevrey Chambertin 2012
(クロード・デュガ ジュヴレ・シャンベルタン)
やはり安定したおいしさ。果実の密度が高く、ジュヴ・シャンらしい鉄分もある。
最後に古酒
Domaine Maillard Pere et Fils Chorey-les-Beaune 1978
(ドメーヌ マイヤール ショレイ・レ・ボーヌ)
馬小屋臭、スワリングして時間が経つと収まってきて、黄色い花のいい香りやパーンっとした張り、洞窟に入ったような苔、枯れた紅茶、甲殻類、ミネラル香が薄い層で張る。また、バンバンとトリュフの香りが出てきて、高いトーンが活き活きとしている。味わいの輪郭に薄いシェルがあり、その中には落ち着きのある安定したフレッシュさの風味もある。味わいは安定していて、ビーンっと平面に広がり、その中央にはあまり目立たない小さな書くがある。
本日も沢山のワイン、食事ありがとうございました。エルヴェ・ジェスタンは繊細で抜栓なども注意が必要。最後の古酒マイヤールは活き活きとている点がとてもよかった。みなさま、ご馳走様でした。
ワイン専門平野弥
横浜市都筑区荏田南町4212-1 045-915-6767 13:00-19:00 月火休