2010年4月18日日曜日

ブラインドによるワインテイスティング講座  2010年4月

イベント ブラインドによるワインテイスティング講座
主催  ワイン専門平野弥
テーマ 距離感を掴む +持ち込み

距離感として、equilibreがポイント。エキリーヴは酸、甘、渋味のバランスを保つという意味で単純な均衡するバランスとは異なる。ボルドーが分かりやすく、Saint Julien(サン・ジュリアン) やSaint-Émilion(サンテ=ミリオン)は酸が支配している。



・Chateau Clerc Milon 1997 (クレール・ミロン)
紫が少し入った透明感があり、縁はボヤケタ熟成感のある色合い。
甘くやさしくスーッとする香り。何かのハーブ、西洋杉、黄色い甘味のある果実などの香り。土っぽさや白い花やハイビスカス、ピーマンなどの香りもある。重みや弾性があり、塊の温かみのある果実の核が鼻奥までググーっと伸びていく。土っぽさやドロっぽさもあり、ブルゴーニュならVolnayに感じる印象。

・Les Fiefs de Lagrange 2001 (レ・フィエフ・ド・ラグランジュ = ラグランジュのセカンド)
やや黒い色合いで全体に小粒のパーティクルのある外観。香りは暗く、沈んで、深みの奥に甘い香りがほっこりと現れる。黒いベリーやバニラなどが柔らかく膨らみ、時間が経つとコーヒーなど丸みを持った甘い香りが膨らんでくる。舌触りはトロミがあり、酸がプワっときて、グーンと伸びる。最後まで酸が伸び、上顎一面に酸が覆う。甘味と渋味は酸に比べて小さいが、バランスよくまとまっている。 こちらがSaint Julien。


・Sassicaia 2004 (サッシカイア)
やや黒く、全体にパーティクルのある色合いや外観。
香りは握りの寿司、寿司の醤油や生姜、酢めしなどの雰囲気。甘味に核のある香りで、バニラなどもあるが、ザラメなどの和を感じさせる甘い香りもあり、スーッとするミント香もある。飲んだ第一印象は旨味の多さ。甘味や渋味は少なく、酸が奥にいる。ググっと沈み込む雰囲気があり、時間が経つと、酸が最初にグワッとくる。徐々に酸の印象が強くなり、キーンと酸が伸びていく。喉奥まで酸がピーンと張るが、ラグランジュが上顎に酸が来るのに対して、こちらは中層に酸が張るような印象。さらに時間が経つとヨーグルトの香りや栗の風味が出てくる。イタリアも酸が支配した味わい。


・Daniel et Martine Barraud Saint-Veran 2008 (ダニエル・エ・マルティーヌ・バロー サン・ヴェラン)
やや濃い目の色合い。柑橘系や蜜のある華やかな香り。舌触りはトロミがあり、蜜の後に酸がパッと張った後、ピリピリッと舌を刺激し続ける。ミネラル感が強くピーンと張っている。時間が経つと栗の風味が出てくる。こちらの方が品は高いがボーランド・セラーに似た印象。Iさん持ち込み


・Anselmi Capitel Croce 2004 (アンセルミ カピテル・クローチェ)
貴腐ワインのような濃い色。 セメダインやシェリー香、セミヨンにある香り。ややヨドミのある香り。酸がパッと一瞬くるが、その後はヨレヨレ。栗の風味がある。
熱劣化に感じるワインで、熱劣化60%程度。いいワインのようなので残念。Sさん持ち込み



宴会モードへ。ひじきご飯やカボチャも入ったサラダ。チーズや梅などの鶏巻き。サラダはスッキリしてフルーティな味わいもあり、ひじきご飯は甘酢の旨味があり、鶏巻きは
チーズの酸味が利いておいしい。


おまけでもう一つ
・Domaine Jean Fournier Marsannay Les Longeroies 2007 (ジャン・フルニエ マルサネ・ロンジュロワ)
透明感ある色合いで、周囲がふわーっとしている明るいトーンの香り。梅などの要素もあり、スーッとした味わいと丸い雰囲気もあるが、酸がしっかりしている。奥の少し手前に核が出る。



本日もおいしいワインを沢山飲ませていただきました。皆様、ご馳走様でした。すごく気合の入ったラインナップですごーく楽しい勉強会だった。