ワイン会 本邦初!!ドメーヌ・コルディエのグラン・クリュを楽しむ会
主催 ワイン専門平野弥 @Vin et cuisine A.k.
いつものようにA.K.さんで開催され、人数が予定より大幅に増えたため、貸し切りとなっていた。
本日はコルディエの買いブドウで作ったグラン・クリュがメインの会。
・Cordier Pere et Fils(コルディエ・ペール・エ・フィス)
2008 Beaujolais Villages Rose "Josephine Rose" (ボジョレ ヴィラージュ ロゼ ジョセフィーヌ・ロゼ)
ガメイから作っているというロゼは桜を濃く抽出したようなきれいな透明感ある色合い。
アルコール香がプンと発ち、後方からブドウ、ミュスカデなどを想像させる香りが出ている。
ピリっと刺激して糖分がほわっと膨らんだ後、スッキリした後味になる。白ワインの印象。
時間が経つとフレッシュなイチゴの風味やチェリーの余韻が出てきて、総じてガメイっぽくない。
・前菜はスズキのフィレオフィッシュ(マクドナルド風)、ゴマサバのエスカベッシュ、鴨のリエット
フィレオフィッシュはタルタルのお酢の風味利いているのに、フリッタにしたスズキの白身の甘味が
同等の強さを持っていた。
ゴマサバは青魚の風味がそのままあり、酢漬け部分やクリームチーズなどでバランスが取れて
単体ではおいしいが、ワインとは難しい。後で合わせてみる。
鴨のリエットは塩が利いているのでミネラル感と合うかという話だったが、すぐに食べ終わってしまった。
・Christophe Cordier(クリストフ コルディエ)
2008 Macon Peronne Vieilles Vignes(マコン ペロンヌ ヴィエイユ ヴィーニュ)
グリーンが入った薄い黄色で甘味香りがする。舌をピリピリと刺激した後、厚みを持ったボリュームが
ボッと膨らみ、舌にジーンと入り込みながら奥へとスーッと伸びていく。後半にマスカットの風味が
フワッと発って鼻を抜けて心地よい。
前回よりかなりおいしくなった。輸入して時間が経ち安定したとのこと。
サバのエスカベッシュと合わせると、ガメイが臭みが発つのと比べ、マコンはさらに臭みが大きい。
・Christophe Cordier(クリストフ コルディエ)
2006 Puligny Montrachet 1er Cru Le Cailleiet(ピュリニー モンラッシェ レ・カイユレ)
色はやや甘味がかったゴールド。 ゴマ、灯油などの香りで、ネットリしたなかにピリピリとした刺激が
あり、栗、毬栗、栗の甘皮の風味が厚みを大きく持ち、柑橘系の風味や苦味がある。
余韻に栗の甘味やメープルシロップの風味がある。
時間が経つと、ミネラル感や酸、旨味が何層にもなって、舌にジーン、ジワーっと面状に広がりながら
舞い降りてくる。ウイスキーやブランデーの凝縮したニュアンスも感じる。
・有機人参のスープ
クリームの甘味の後に、じんわりと人参の風味が出てくる。
スープを飲んだ後に、カイユレを飲むとスッキリ系になる。
・雲丹のパスタ
ウニにガーリック、ハーブの入ったパスタで、利き忘れたがこの食感は間違いなく手打ちのパスタ。
パスタが前面に出た味わいでウニなどは調味料として徹していて、全体が調和している。
手作り感がおいしい。
・Christophe Cordier(クリストフ コルディエ)
2006 Corton Charlemagne(コルトン シャルルマーニュ)
やや緑を帯びた色合いから、西洋オレンジ、柑橘系果実の甘い香り。厚みや深みのある味わいは
ほわっとした栗の甘味と厚みのあと、やや軟水の水源が広がる。放置すると香りはどんどんバニラや
果実の甘い香りが膨らむ。全体として張り詰めた感じではなく、やさしい印象。
・Christophe Cordier(クリストフ コルディエ)
2006 Chevalier Montrachet(シュヴァリエ モンラッシェ)
濃いー黒をイメージさせる香りで色もやはり濃い目。香りは深いところから立ち昇ってくる。
口に含むと軸芯の太いチャクラがズドーンと目の前にそびえ立つ。セメダインなどを想像させる凝縮
した風味が舌に2cmの層を持って滞在する。
時間が経つと苦味が出るがピキーンと澄んできて、少し広い面積が数段階で伸びていく味になる。
後半に少し土っぽいニュアンスがあり、酸、苦味など複雑さが出るが後味スッキリ。梅シソの風味もある
パスタと合わせるとワインの深みが増し、深く、ズドーンと瞬間的に沈み込む感じ。
・キャベツとアンチョビのタルトフランベ
本日はキャベツが香ばしく、この焼かれたところがいい感じでお好み焼きを想像させる香り。
それにアンチョビの塩気と旨味を感じさせる香りがぷーんと発つ。
キャベツは甘く、生地はサクサク。玉葱は半生状態でこれはもっと焦げていた方が好み。
・地養鳥のフォアグラ巻き
フォアグラを鳥で巻いて、キノコのペーストを塗って、大葉を巻いて、さらに鳥で巻いたもの。
フォアグラは補助的な感じで鳥とのバランスを取られ、ソースでなじんでいる。茶やこげ茶色が浮かぶ。
シュヴァリエと合わせると、ワインの土っぽいニュアンスが際立ってくる。
・イチゴのミルフィーユ
サクッと軽い食感。
・Cordier Pere et Fils(コルディエ ペール エ フィス)
2005 Pouilly Fuisse Juliette La Grande(プイィ フュイッセ ジュリエット ラ グランデ)
微発泡しており、苦味、甘味、渋味が濃い。マスカットのフレッシュな風味が澄んだ風味でフワーッと
膨らむ。ミルフィーユと合わせると苦味と渋味が深く掘り下げられる。
今回はネゴシアンもので、ドメーヌものとはスタイルが異なる。ドメーヌものの方が好み。
比較すると、ドメーヌものがドッシリとした低い重心に対して、ネゴシアンものは軽いトーン。
本日のラインナップの好みはカイユレが一番おいしく、シュヴァリエはタイミングがよければ、味わいの
方向性は違うがカイユレを超えるのかもしれない。ガメイは白ワインにしてもおもしろいかも。
本日はグラン・クリュなのでいつもより本数は少なかったですが、楽しく飲ませていただきました。
料理よりワインが先になくなりましたが、いつもは飲み過ぎで、これ位が丁度よいのかもしれません。