2011年9月19日月曜日

ソムリエ二次対策試飲会

主催 ワイン専門平野弥


ソムリエ試験の2次試験はブラインドでの試飲があるため、その対策試飲会が開催された。試験は受けないが飲むことで応援!試験を受ける方は店内で真剣に取り組むので、それ以外のメンバは外のデッキで試飲した。開放的で気持ちいい。


Cono Sur Syrah 20 Barrels Limited Edition 2008(2632)
(コノ・スル シラー 20 バレル リミテッド エディション)
なんと1本目から濃い赤。色は濃い赤紫だが透明感はある。香りにショコラ、モカ、コーヒーエッセンスや甘い果実、スッとする成分もある。とても中実な香り。口に含むとジーンと舌にきたあとジワジワと味が広がる。果実味や酸味、苦味のバランスがよい。
メルローに何かをブレンドしたものかと思ったが、チリのシラー。シラーは特徴がいくつかあって難しい。




・E.A.R.L. Burle Cotes du Rhone Rouge 2009(1995)
(E.A.R.L.ビュルル コート・デュ・ローヌ 赤)
2本目。明るめの赤紫で透明感がある。香りに特徴があり、アッサムティー、レモンティーに少し糖分が入った香りで少し香水も香る。酸が下層にいて、果実味は澄んでおり、少しだけタンニンと苦味がある。
フランスの南側であることは間違いないが香りから品種を想像できなかった。正解はグルナッシュ。


Marcel Lapierre Raisins Gaulois 2010(2100)
(マルセル・ラピエール レザン・ゴーロワ)
明るく透明感ある色合い。キャンディやフレッシュな甘さや華やかな香りがある。味わいはスッキリ、さっぱりしてスーッと飲める。
これはフランスのガメイで正解。日本のマスカットベリーAにも似たような特徴がある。


Maurel Vedeau Living Earth Cabernet Sauvignion 2009(1575)
落ち着いた色合いで紫が入る。若草、川の堤防などの生えていて側面で手が切れてしまう草(タマなんとか?)、奥に黒い果実と干しぶどうがいる。口に含むと果実味がゆったりとして広がり、やわらかく、タンニンがあり、余韻には苦味とタンニンがくる。丸いボリュームの末端の1箇所に小さいがカチっとした直方体の梁構造、骨格がある。
最初は骨格を見逃してしまったのでメルローと間違えたがカベルネソーヴィニヨン。言われてみれば黒胡椒の香りがある。


Chateau Coulonge rouge A.C.Bordeaux 2009(2415)
(シャトー・クーロンジュ・赤)
前者と同じような色で少し紫が強く透明感がある。若草、スーットする香り。味わいは甘味があって柔らかい。1500円ぐらいと聞いて安いと思ったが実際にはもう少し高い。
メルロー70%、カベルネソーヴィニヨン20%、カベルネフラン10%



ここから白に移る。


Emiliana Vineyards Eco Balance Chardonnay Casablanca Valley 2009(1155)
(エミリアーナ・ヴィンヤーズ エコ・バランス シャルドネ カサブランカ・ヴァレー)
薄い色。香りは爽やかで、洋ナシ、若草がある。口に含むと甘味のボリュームが強く、酸味が寄り添う。少し酸がボリュームの表面にもいる。おいしい。
洋ナシと酸が表面にいる印象からソーヴィニヨンブランとしたがシャルドネ。言われていると確かにエコ・バランスの味がする。

・Chateau Les Dames de la Renardiere blanc A.C.Entre Deux Mers 2007(2100)
(シャトー・レ・ダム・ド・ラ・ルナルディエール ブラン)
少し濃い色合い。パイナップルが香り、味わいは分かりやすい果実味。甘味のボリュームはどっしりと動かず、酸味だけが舌奥方向へ進んでいき、苦味がググッと掘り下げるような強さを持つ。
一昨日の勉強会では香りも味もはっきりとソーヴィニヨンの特徴を捉えたが今回は野外のためかよく分からなかった。
ソーヴィニヨンブラン70%、セミヨン30%


Vincent Stoeffeler Alsace Riesling 2007(2310)
(ヴァンサン・ストフラー アルザス・リースリング)
薄めでグリーンが入る色合い。香りは灯油、パイナップルの実とエグミ、トロピカルフルーツが少しとドングリも香る。味わいは弱いがリースリングのコクがある。鈍い印象。
アルザス地方のリースリング。


・Cordier Pere et Fils Bourgogne Blanc Jean De La Vigne 2009(3675)
(コルディエ・ペール・エ・フィス ブルゴーンニュ・ブラン・ジャン・ド・ラ・ヴィーニュ)
グリーンが少し入った色でテリがある。ハム、燻製、ほっこりと蒸かした栗など樽起因の香りが多い。味わいは酸が独立して澄んでいてきれい。
これはブルゴーニュのシャルドネであることは間違いない。地域はよく考えてなかったが酸は果実味と独立しているものの、ピュリニーのように孤高のようにミネラルと酸がいる感じでもないのでニュイサンジョルジュあたりだと思ったがマコン地区生産者。しかもコルディアの2009年は樽がかなり抑えられているが、今回は2006年ヴィンテージのような樽が主張した香りを強く感じた。でも味には樽の要素はほとんどない。


Sacha Lichine Sacha Lichine Sauvignon Blanc 2008(1680)
(サシャ・リシーヌ ソーヴィニヨンブラン)
かなり薄い色。トロピカルフルーツやスーッとする香り。酸がきれいに広がり、スーッとする。少しの苦味を持つ。フランスの味わいだがあまり特徴がない。
南フランスのラングドック地方 ソーヴィニヨンブラン100%

Cono Sur Riesling Reserva 2010(1330)
(コノスル リースリング レゼルバ)
バレンシアオレンジやオレンジピールが香る。グワっと果実味がはっきりくる味わい。
香りの強さとはっきりした味わいからヴィオニエと思ったが正解はリースリング。このワインは数ヶ月前に飲んだときにはやや閉じ気味だったが今は開いている。


Domaine des Marronnniers Chablis 1er Cru Montmains 2009(3675)
(ドメーヌ・デ・マロニエール シャブリ・プルミエ・モンマン)
香りはスーッとする感じ、トロピカルフルーツ、甘い香り、カブトムシや多孔質の岩なども感じる。口に含むと酸がキラキラといて、高いトーンの白い実の柑橘系果実が広がる。酸がしっかりしていて苦味もある。
フランスのシャルドネというのは正解だが、もっと限定するとシャブリ。

Pettavel Winery Evening Star Chardonnay 2005(1582)
(ペタヴェル・ワイナリー イヴニングスター シャルドネ)
濃いめでテリがある色合い。香りは癖のあるオイル。口に含むとボリュームはあるが余韻はさっぱりしている。甘味と果実味のバランスがいい。
南オーストラリアのシャルドネ。

もう外は暗くなってきたので室内に移動


Staatsweinguter Kloster Eberbach Steinberger Riesling Kabinett 2009(3360)
(ヘッセン州営クロスター・エーバーバッハ シュタインベルガー リースリング カビネット)
色は薄い。香りにオレンジフラワーがあり、口に含むと甘味が強く、酸もある。
ドイツのラインガウ地方 リースリング


Emiliana Vineyards Eco Balance Pinot Noir Casablanca Valley 2009(1155)
(エミリアーナ・ヴィンヤーズ エミリアーナ・ヴィンヤーズ)
ショコラや甘い果実が香り、スーッとする感じもある。口に含むと苦味、渋味があり、その後に果実がくる。エグミがあり、鉄分もある。
チリのピノ・ノワール。ヴィンテージ2008年は何度も飲んでいるが、もっと果実味が豊かなのでそれとは印象が異なる。


・Lecheneaut Bourgogne Pinot Noir 2009(3999)
(レシュノー ブルゴーニュ・ピノ・ノアール)
燻香がある。まさにブルゴーニュのピノの味わい。



・Cono Sur Syrah 20 Barrels Limited Edition 2008 再度
香りが緩い。スパイシー、黒胡椒、シナモン、黒オリーブがいる。

・E.A.R.L. Burle Cotes du Rhone Rouge 2009 再度
プラム、甘い香り、スパイス、


・Chateau Coulonge rouge A.C.Bordeaux 2009 再度
こげ臭、豆、黒胡椒、甘さ、濃さ、還元香、ふわーっとフローラルな香りも出る。口に含んでもこげを感じさせ、酸がピリッとする。苦味もある。
グラスをボルドーグラスに代えると、焦げの感じが消え、酸味がはっきりして苦味も薄まっている。











本日も沢山のワイン赤9本、白7本、食事を楽しい試飲会でした。ご馳走様でした。この価格帯で品種を当てるのはとても難しい。ソムリエ二次試験の皆さん、合格してまた楽しく飲みましょう。