2011年7月3日日曜日

新着ブルゴーニュワインのお試し会


エスプリデュヴァンが輸入した新着ワインを試してみようと前日のたまたま居合わせたときに開催が決まったワイン専門平野弥にて行われた試飲会。



・Cardin et Perrotto Montagny le Clou 2008(カルダン モンタニー レ・クロ 2008)
柑橘系がほわっときて、スーッとする果実の酸の香り。そして菩提樹の香り。口に含むと果実の甘味が丸く、すぐ後に酸が全体にふぁーっと丸い膜状のまま広がる。余韻に果実の甘味とグレープフルーツの甘皮の苦味。酸がキラっと星状に光る。時間が経つとショコラの香り。ブルゴーニュとマコネの間にあるコート・シャロネーズという地区のワイン。コルディエのACブル2009と同等の質感。

・Domaine Ramonet Bourgogne 2008(ドメーヌ・ラモネ ACブルゴーニュ 2008)
ミネラル香、フルーツに獣臭。味わいはスッキリしてフルーティ。酸が下支えして伸びていく。ぶどうスープのようでビストロなどの食事に合いそう。さすがに村名以上の厚みや余韻の長さはないが、さり気なく近くにいるような感覚で好みのテイスト。おいしい。

・Domaine Ramonet Bourgogne 2009(ドメーヌ;ラモネ ACブルゴーニュ 2009)
濃い色。香りも濃い果実にインクなど濃いイメージ。味わいも濃い果実の甘味とタンニンがグっときた後にピタッと止まり、後半はヨーグルト風味と、酸が後から出てくる。ブルゴーニュのワインでも果実の凝縮した味わいが好きな人向け。


・Hubert Lignier Bourgogne 2009(ユベール・リニエ ACブルゴーニュ 2009)
濃い赤紫。赤果実が少しにスーッとする香り。ジュースのような味わい。後半に酸がくる。タンニンは細かいがそこそこな量がある。

・Domaine Lecheneaut Bourgogne 2009(ドメーヌ・レシュノー ACブルゴーニュ 2009)
色、香りともボルドーのように濃い。それでも軟水っぽさが柔らかい印象も受ける味わい。これは抜栓3日目で、初日は硬く、2日目はボルドーっぽく、3日目でブルゴーニュっぽさが出てきたというもの。


・Hubert Lignier Morey-St-Denis 2008(ユベール・リニエ モレ・サン・ドニ 2008)
いい果実の香り。澄んだ果実の風味。酸も同時にスーッと伸びる。ぶどうスープのように澄んでいる。果実の甘味が舌にのり、その甘味に少し隙間をあけて酸が浮いて広がる。モレ・サン・ドニらしい腐葉土や枯葉の風味と周囲のほわほわ感があり、奥の方で酸がゆったり落ち着く。やさしく柔らかい。本格的。

・Hubert Lignier Chambolle-Musigny 2008(ユベール・リニエ シャンボール・ミュジニー 2008)
澄んで透明感ある風味。ミネラルがきれいで、スーッと流れていく様が滑らかで美しい。透明感、獣臭、冷涼感があり、やはり酸とミネラルの構成がシャンボールらしく、本格的。このシャンボールと前者のモレ・サン・ドニは村名を分かりやすく表現している。


・Domaine Lecheneaut Nuits-Saint-Georges 2008(ドメーヌ・レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ 2008)
樽の香り、栗。果実がやや強めにボワっときて、後はスムーズにぶどうスープがスーッとくる。後半に細かいタンニンが現れ、酸がツーっと進む。

・Domaine Lecheneaut Nuits-Saint-Georges Les Damodes 2008(ドメーヌ・レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ダモード)
樽、栗、パーマ液の香り。その後から獣臭、奥に赤い果実。ピノ・ノワールとしては来い果実味。栗の甘皮を含んだ風味がある。




本日もおいしいワインをご馳走様でした。SGさん、MDさん、差し入れもありがとうございます。前回の新着ブルゴーニュワインを楽しむ会と同様に有名ドメーヌもの。最近の流行は果実味が濃縮された方が好まれるようで2009年のビンテージにその傾向が見られる。本日の参加者のほとんどは果実味、酸味、苦味、ミネラルがバランスされたクラッシックな作りの2008年が好みのビンテージということになる。また、やはりこれぐらいの生産者になると村名になるとすごく本格的で、ACブルゴーニュでも状態がよいのでこんなにも瑞々しくぶどうスープのおいしさを楽しめる。