2011年5月28日土曜日

新着ブルゴーニュワインを楽しむ会

エスプリデュヴァンが輸入した新着ワインをクラブ・ド・エスプリデュヴァン主催として、ワイン専門平野弥にて行われた試飲会。


パンはMDさん差し入れの駅ナカにあるパン屋さん。後で見ると包装には Normandie、Boulangerie、Patisserieと普通の単語しか書いてなくてお店の名前も分からない。一番右の甘いパンは密度があり、適度な弾力もあって食感が心地よい。甘味は強めだが上品。


・Denis Mortet 2008 Bourgogne Blanc(ドニ・モルテ ブルゴーニュ・ブラン)
もあっとした香り。柑橘系、蜜にミネラルが張る香り。舌には甘味と、ムルソーらしい柑橘系と交じり合った酸やミネラルがある。柑橘系はカボス、ライムなどで高いトーン。余韻は短めだがきれい。

・François Mikulski 2008 Meursault 2008(フランソワ・ミクルスキ ムルソー)
先週の勉強会で飲んだよりも落ち着きと安定感がある。ミネラルが強く、蜜、洋ナシのすぐ後に青りんご、最後にもあっとした香り。トロミがあり、酸に張りがあってキラキラしている。苦味とのバランスもよく、柔らかい余韻。トロミで苦味などの成分を包み込み、鼻に抜ける甘味や毬栗の実の甘味、苦味が心地よい。柑橘系と混じったミネラルが平面にプーンと広がり、柑橘系の甘皮の苦味と甘味、酸が舌に少しの圧力を加えながら縦方向に伸びていく。今、すぐにおいしい。

・François Mikulski Meursault Poruzots 1er Cru 2007(フランソワ・ミクルスキ ムルソー・ポリュゾ・プルミエ・クリュ)
こちらも先週の勉強会で飲んだよりも要素が表に出つつある。もあっとさが村名ムルソーよりも多めで、トロミも強めで、酸がキラキラしている。厚みがあり、ミネラルと柑橘の酸味がトロトロと丸くなっている。村名ムルソーと逆で、今は苦味が全体を包んでいる。要素は多く、ミネラル香が広がった後から、要素がもあもあと出てくる。蜂蜜のグっとする感じの風味もある。


・Louis Carillo 2008 Puligny Montrachet(ルイ・カリヨン ピュリニー・モンラッシェ)
要素が交じり合った深みもある香り。きれいなミネラルと酸の香り。ライム、栗の風味もある。ムルソーと異なり、ミネラルが単独で強い張りを持ち、抜き身のスッとした出で立ち。トロミがあり、酸がキュッと引き締まり、舌全体に広がる。

・Louis Carillo 2008 Puligny Montrachet 1er Cru Les Champ Canet(ルイ・カリヨン ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・シャン・カネ)
より張りのあるミネラル。今は、香りは村名よりも弱めで、もやもやっとしたところがある。甘味がしっかりあり、柑橘系の酸味、苦味など村名と比べると各要素の味は強い。粘度が高く、泪も多く出ている。おいしくなりそう。




・Tollot-Beaut 2008 Chorey les Beaune(トロ・ボー ショレイ・レ・ボーヌ)
皮付きの赤果実、ほんの少しの獣臭と、イチゴなど明るい香り。トロッとした舌触りで、タンニンは細かく多くいて、酸と共存している。丸くほわっと舌先と鼻奥に風味が集まる。アタックで酸味がググッときた後、ふーっと消えて、柑橘系のほんわかさが温かく残る。明るい色合い。ショレイという村名を始めて知りました。

・Denis Morte 2008 Fixin Champs Pennebaut(ドニ・モルテ フィクサン・シャン・ペネボー)
グッと実が詰まった香り。赤、黒果実に明るく、重みもある香り。塩っぽさから甲殻類を含んだカッパエビセンを思わせる香りも感じる。少しの粘度、果実の味が濃い。塩味の後にツーっという感じで酸が盛り上がってくる。核には果実の苦味が多めで、酸味、甘味がギュッとそれに集まっている。酸のグッという感じが目立つ。

・Denis Morte 2008 Gevrey Chambertin(ドニ・モルテ ジュヴレ・シャンベルタン)
Fixinをきれいにした感じ。ミルキーさと甲殻類、黒系果実の香り。タンニンがとても細かくまったく舌に当たらないため、味が濃いのにきれい。果実味が少しで酸味がグっと上顎にくるがほんわかしている。後半になるにしたがいグーっと味わいが集中していく。存在感が強い。ブラインドだと、ジュヴレ・シャンベルタンと言えないぐらい鉄分が少なくて、とてもきれいでほわっと感がある。(写真撮り忘れ)

・Denis Morte 2008 Gevrey Chambertin Vieiles Vignes(ドニ・モルテ ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ)
グラスから上に上ってこないが、甘く、大人しい香り。スワリングでミルキーさと、果実、トロミを感じる香りが出る。木や茶をイメージする香りで深みがあり、奥に冷涼な水源で、ググっとした核がある香り。鉄分強いが柔らかい風味で酸もツーっとくる。凝縮感あるが、とても軽快。平野さんがアルマン・ルソーの雰囲気があると言われたのに同感。酸味、甘味、苦味がきた後にほわーっとした雰囲気になる。舌に変に残るものがなく、ほわーっと柔らかい。

・Denis Morte 2008年 Gevrey Chambertin 1er Cru(ドニ・モルテ ジュヴレ・シャンベルタン・・プルミエ)
最初からミルキーな香り。スワリングすると果実のバランスが取れたいい香りが立ち昇る。味わいは集中した核があるが、柔らかく、ほんわかしている。(写真撮り忘れ)

本日も10種類、色々な試飲をさせていただきました。ドニ・モルテは以前のタンニンが舌にのるが澄んだ印象だったときからスタイルが変わり、どの銘柄もタンニンが本当に細やかで舌にはまったく触れず、集中した核がある味わいがありつつ、ほわほわした雰囲気を持ち、おいしい。また、MDさんの差し入れパンもおいしかった。ご馳走様でした。