2014年5月5日月曜日

新規取引きのワイン試飲会(八田) by 平野弥

  
本日はブルーラインの中川駅から歩いて訪問。坂を下り、橋を渡るときに歩道がないので少し危ないが渡ってすぐ左に川沿いへ行くとあとは車がほとんど来ない道になる。

  
一昨日の「最近飲んでおいしいブルゴーニュワインを楽しむ会」に続いて開催されたワイン会。八田さんは輸入のコンディションがよい方だと思っているインポータさんでフランス、イタリア、ドイツなど色々と取り扱っている。参加者は15名と多い。

  
Tarlant Champagne Tradition Brut NV(タルラン シャンパーニュ トラディション・ブリュット)
いい香り。クリーミーでゆったりした流れがあり、栗にほんわりした果実、熟れた果実と少しの干しブドウがあり、活き活きとした香り。口に含むと舌で柔らかくピチピチとした泡と柑橘果実の酸味があり、フルーティな苦味もあるオレンジの実がほんわりした風味。オレンジの皮の風味やリンゴの酸味、特にフジリンゴの高い階調の成分がある。おいしい。○(6100)
大丸東京の世界の酒とチーズフェスティバルでは割引きがあり、消費税前だが5519円。さらにブリュット・ゼロが4496円だったことも含めて6000円台になってしまうのは高く感じる。

  
稲荷、竹の子ご飯、有機野菜。

  
ドライトマト、揚げ物。

  
Verget Macon Villages 2012(ヴェルジェ マコン・ヴィラージュ)
白果実が柔らかくふんわりと香り、黒く薄い層が下の方にあり、その上に緑の草、草原などが青々と香る。やさしくいい香り。口に含んでもやさしく、甘くふんわりとした果実味が口いっぱいに広がる。旨味が豊富で濃い目の蜜がふんわりと広がる。◎(2400)

  
Verget Macon vergisson La Roche 2012(ヴェルジェ マコン・ヴェルジソン ラ・ロッシュ)
焦がした樽がガツンと強く立ち昇り、力強く下から力が湧き出てくる香り。ミネラルが張り、酸がピチピチとくる。口にやさしく、旨味が丸く凝縮し、味わいがそこからこみ上げてくる。ふぁーんと味わいが膨らみ10cmぐらいの球体になる。味わいは1つのステップに2歩ぐらい必要な階段を4段ぐらい波にのるようにすぅっと流れにのっていく。◎(3000)

  
熊本の馬肉。白いものはタテガミだそうです。赤身といっしょに食べるとコクが出る。

  
Cordier Père et Fils Macon Aux Bois d'Allier 2012(コルディエ・ペール・エ・フェス マコン・オーボワ・ダリエ) ※比較用:エスプリデュヴァン輸入
舌にとろりとして旨味があり、グッと南仏果実の甘味と味わいが出てくる。撥水加工したかのようにワインが丸まり舌の上で転がるようなイメージ。トロミの中から酸味がパチパチと出てくる。コルディエは過去のヴィンテージでは果実味も豊富ながら樽風味が利いていたが、現在は樽は控えめになり、その分、果実味が素直にかつ凝縮しながらボリュームも出るようになった。◎(2700)

こちらはエスプリデュヴァン輸入のワインで、ヴェルジュとのマコン比較。ヴェルジュが樽を強めに利かせて岩清水のような薄い層の流れに対して、コルディエは果実味が中心で凝縮感が強く、そこに滞在したまま中心から味わいが湧き出てくるイメージ。料理だとヴェルジュの方が合わせやすく、コルディエは単体でも満足できる味わい。

  
Guffens Heynen Pouilly Fuisse C.C. 2010(ギュファン・エナン プイィ・フュイッセ シー・シー)
酸がキラキラしたいい香り。レモンのような柑橘系の香りが集まり、ミネラルがきれいに広がる。舌でスッキリして旨味が奥ゆかしくありキラキラキラと広がるが余韻が短め。ギュファン・エナンはきちんと飲んだことがないので分からないが、熱劣化っぽくはないものの何か本来と違う感じがする。なお、コルクのかなり上まで液体がきたような跡があった。この味わいだと価格設定は高い。×(7300)

  
Guffens Heynen Saint Veran Clos de Poncetys 2008(ギュファン・エナン サン・ヴェラン クロ・ド・ポンセティ)
スモーキーな香り。ミネラルがすごく厚みを持って張り、黄色い花、酸と果実味、ミネラルに一体感がある。茎の部分の香りもある。舌に味わいが薄くのり、味わいはほわんと浮いているが重さを持つ。ゆっくりと2cmぐらいの丸いエネルギーが丸いまま口奥へと進む。その後味わいがのってきて、幅8cm、厚み2cmのグレープフルーツなどの柑橘類を中心としたものが出てくる。少しだけ苦味がある。△(5100)

  
Guffens Heynen Saint Veran Cuvee Unique 2010(ギュファン・エナン サン・ヴェラン キュヴェ・ユニーク)
タバコの雰囲気を持つ香り。蜜に果実の高い成分の酸がきれいに発ち、その中域から高域にある香りの上の領域でキラキラと輝いている。味わいは舌にはのらないが薄いが濃く、5cmぐらいの厚みをもち、その平面状から口中央の高さに向かって柑橘の風味がふぁーっと昇華する。少し苦味ある。△-(6500)

  
Cordier Père et Fils Pouilly Fuisse Ver Cras 2011(コルディエ・ペール・エ・フェス プイィ・フュイッセ ヴェール・クラ) ※比較用:エスプリデュヴァン輸入
舌にとろみがあり、果実味の甘味がグンっと沈み込み、酸味は味わいの中心にいる。その酸味をトロピカルフルーツの果実味が包み込み球体としてあり、その球体の奥まったところから旨味が低重心で膨らんできる。△(5200)

こちらはエスプリデュヴァン輸入のワインで、ギュファン・エナンと比較。ギュファン・エナンは個性的な味わいでスモーキーさと酸のキラキラ感が特徴的だった。コルディエはマコンと同じく果実味が凝縮されていてボリュームが1周り大きくなった感じ。ヴェール・クラは世界観を少し持つのでよいが、価格は出来がよいマコンの倍と考えると△。マコンがなければ○。

  
キッシュ、煮込み、ソーセージパン。

  
Philippe et Vincent Lécheneaut Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Blanc 2011(レシュノー オー・コート・ド・ニュイ ブラン)
大人しく、5cmぐらい奥に香りが集中している。グレープフルーツなどの柑橘果実、キラキラと光った酸が香る。口に含むと舌への旨味が豊富で、口の中央よりやや上方で味わいが集中し、ふぁっと果実の高い成分が鼻腔に抜ける。苦味ある。△(4100)

  
Philippe et Vincent Lécheneaut Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Rouge 2011(レシュノー オー・コート・ド・ニュイ ルージュ)
落ち着きがあり、中央からグーっと香りが出てくる。赤果実、ベリーがフレッシュ。果実の苦味が中心にあり、浸した茶葉の味わい。1cmぐらいの味わいの球体が口奥へと進む。味わいが口奥へと水平に進んだあと、15cmぐらいの高さをギューっと一気に沈み込み、その後は沈んだ高さのまま進んでいく。△(5600)

  
Philippe et Vincent Lécheneaut Nuits St Georges 2010(レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ) ※八田輸入版
甘くいい香り。樽の香りが強く加わる。樽起因のパーマ液の香りもある。味が澄んでいて落ち着きがあり、梅がやわらかくやさしく、紫蘇に浸した旨味がある。梅の酸味がクーンっと伸びる。長い滑り台の途中に踊り場があるように、ギューンと軽く沈み込んだあと少し水平に進み、その後に再度ギューンと沈み込みながら伸びていく。紙飛行機の滑空にも近い印象。味は余韻で止まるが流れがスムーズですっきりしている。ジョルジュ・ノエラっぽさを持つ。○-(4560)

  
Philippe et Vincent Lécheneaut Nuits St Georges 2010(レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ) ※エスプリデュヴァン輸入版
深みがある香りで、オールドローズがほわんと10cmぐらいでやわらかく膨らみ、パーマ液の香りも加わる。2cmぐらいの中核を持ち、そこから香りが湧き出てくる。味わいは紫蘇漬けしたワインの風味が続き、その後にパーっと閃光のように赤果実が広がる。○(5000)

同じ銘柄でヴィンテージも同じものの比較。基本の要素は香りと味ともに同じだが、八田輸入版が流れていく印象なのに対して、エスプリデュヴァン輸入版はほわんと滞在してそこからエネルギーを放出しているような印象を受ける。ヴィンテージ違いなのではなく、スタイルが違うと思うぐらいの違いがある。八田輸入版も余韻の伸びがあればスタイル違いが飲めておもしろい。

  
本日のお刺身は平均的でおとなしい味わい。

  

Arnoux-Lachaux Bourgogne Rouge Pinot Fin 2011(アルヌー・ラショ ブルゴーニュ・ルージュ・ピノ・ファン)
黒っぽい色合い。薄く八角があり、果実の甘さと旨さを感じさせる香りで、クリーミーさもある。キュートで黒さがギューっと広がる。舌に刺激せず、薄い梅の旨味が広がり、赤果実の酸味が出てくる。△-(4300)

  
Geantet Pansiot Bourgogne Rouse Pinot Fin(ヴァンサン・ジャンテ・パンショ ブルゴーニュ・ルージュ・ピノ・ファン) ※比較用:エスプリデュヴァン輸入
果実が甘く、中核のある香りで酢酸系のセメダインが香る。それらの香りがグングンと立ち昇り、訴えてくる。味わいは舌にはのらず、薄く旨味がある。軽やかでスーッと伸びる。薄く澄んだ梅ジソの味わいで最近のスタイル。味わいは○で価格含むとジャン・フルニエもあるので△。ジャン・フルニエよりもスマートな味わい。(4670)

同じワインのボトル2本目は、黄色く深いバラ、セメダインが香り、インクもある。温度が上がると黄色と白のバラの香りが出てくる。酢酸の香りが主体で中実な香りが出てくる。味わいはいい果実味で、ボトルの下の方になるとゴム風船の風味が強くなり、茶葉の旨味も強くなる。ボトル差はあるがやはりセメダイン系の香りがある。

  
Drouhin Laroze Gevrey Chambertin 2011(ドルーアン・ラローズ ジュヴレ・シャンヴェルタン)
香りが奥にいる。スワリングで低温浸漬させたような冷ややかで大人しくしている香りが出てくる。梅ジソを浸したような香りもある。口に含むと舌に旨味があり、茶葉の渋味や旨味が出てくる。舌に渇きを感じられ、ヨーグルトの風味と旨味がある。紅茶の茶葉でウバのような風味もある。現地で飲むようなフレッシュで透明感があり、瑞々しいドルーアン・ラローズとは異なっている。乾いた感じが残念。△(5900)

  
Gérard Quivy Gevrey Chambertin Les Jeunes Rois 2011(ジェラール・キヴィ ジュヴレ・シャンベルタン レ・ジューヌ・ロワ) ※比較用:エスプリデュヴァン輸入
黄色いバラ、甲殻類が薄く香り、塩もある。忠実で訴えてくる味わい。インクが薄くあり、フレッシュな果実味と薄いタンニンもある。オブラートに包まれたようなフレッシュな赤果実は味わいが膨らみ、自然な感じで味わいが持続する。これは価格に見合う味わい。○(7700)

ドルーアン・ラローズが乾きや透明感がないので比較は難しい。ジェラール・キヴィのキュートな赤果実がいい。

  
Michel Gros Vosne Romanee 1er Cru Clos des Reas 2011(ミッシェル・グロ ヴォーヌ・ロマネ クロ・デ・レア)
パーマ液の香り。安定して2cmぐらいの深さがある香りで、スワリングすると香水のような香りが出てくる。甲殻類、黄色いバラがあり、ギューンっと黒さとすんだ強さがジンジンと梅ジソの風味で訴えてくる。味は旨味あるが味わいが乾いている。レシュノーの八田版と同じく、角度が浅く長い滑り台を滑るようにスーンと味わいが進む。味わいが乾いているのが残念。△(13900)

  
Alain Hudelot-Noëllat Vougeot 1er Cru Les Petits Vougeot 2011(アラン・ユドロ・ノエラ ヴジョ レ・プティ・ヴジョ)
澄んでいる香りで、ジンジンと訴えてくる。クリーミーさに梅が入る。味わいは舌に甘く、2cmぐらいの核がある。核の周囲はほわほわと甘く、旨味がある。薄く瑞々しく澄んだ味わい。味わいは澄んだまま旨味が広がる。○-(12000)

  
Domaine Arlaud Morey-Saint-Denis 2010(アルロー モレ・サン・ドニ)
甘さのある香り。香りがジンジンと出てくる。クリーミーで小さい黄色いバラが香る。舌に刺激せず、薄い旨味がドンドン出てくる。鉄分がなく、その分旨味が豊富。柔らかくほわっとした甘さが出てくる。ほわほわしていい。追加で提供された1本。

  
RERさんの「こいのぼりロール」。シュー生地のミルフィーユ風なケーキはどなたかのお手製。

  
本日もおもしろいワイン会ありがとうございました。沢山飲ませていただきました。八田さん輸入品よりもエスプリデュヴァン輸入品がいいという方が多かった。確かに状態でいうと80-85%ぐらいだが一部を除くと十分においしく飲める。

八田さんのワインは水の流れや滑り台のような沈んでいくところと、低温浸漬のような大人のおとなしさが共通して感じられる。それに対して比較したエスプリデュヴァンのワインはエネルギーを内包した立体的な球体でゆったりとしており、その内側から酸味や果実味が活き活きとして全方向へ放射状に出てくるように共通して感じられる。果実味が豊富で球体が安定した中実でいるところは、成長するためにエネルギーを溜め込んでいるかのように思えた。これらの違いはとても興味深い。

ワイン専門平野弥
横浜市都筑区荏田南町4212-1 045-915-6767 13:00-19:00 月火休

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