冷えた状態でスタート。琥珀も入りやや赤みを帯びているが透明感ある薄めのゴールド。泡は小さめのものがゆったりと立ち昇る。香りはミネラルが豊富で、液面から上方へとステンレスのようなミネラル香にレモンとライムが加わり、キリリと立ち上るのでシャープな印象を受ける。表面から上はシャープで、それをかき分けて液体内をみると、液体中央にやや黒いほわんとしたものがあり、5mmぐらいの黒っぽい核に周囲はリンゴなどの果実と赤や黄色の花が1.5cmぐらいにおいしそうに香っている。口に含むと泡がじゅわじゅわと一気に音を立てて膨らみ、舌にはミネラル、鼻には果実の甘い要素が膨らむ。口当たりは舌を中心に味わいが集中し、舌にのっても重みはないが味わいはある空気を沢山含んだムースやスープを口にしたような感覚。ステンレスのようなミネラルは豊富だが舌には接してないので嫌味はなく、舌にはほのかな甘み、その上に2mmから3mm浮いたところにミネラルが舌に沿って平面状にいる。このミネラルはドイツワインにあるようなタイプで灯油やオイルのような成分を含んでいる。
温度が上がってくると、ドイツワインのような灯油を含む香りが甘く強くなってくる。ホップや緑の葉、パイナップル、マヨネーズ、パンのイースト香などがほわんと3cmぐらいの大きさでやわらかく香る。奥には赤いバラと黄色いバラも香り、いくつかのベリーも香り、そのベリーはフレッシュではなく、調理してソースにしたときの香り。味わいもドイツのスパークリングであるゼクトを想像させる。キリリとした酸味はクランベリーのようなタイプ。
関内を歩いていると開店を示す花が飾られた「世界のワイン 葡萄屋」というお店があり入店。1月24日に開店したばかりで、ワインショップとしてはかなり開放的な店内で温度管理が気になるがお薦めの泡を購入してみた。2月初めに購入し、1ヶ月以上落ち着かせたのでやっと抜栓。
すっきりして甘味もありつつ、シャープで灯油を含むミネラルが特徴。シャンパンらしい味わいでコストパフォーマンスでシャンパンを超えるという紹介を受けたが、やはりゼクトに近い。ステンレスのようなミネラルは好みではないがバランスはよい。2780円だが、ドイツのゼクトを考えると4000円から5000円ぐらいの印象なのでコストパフォーマンスは高い。冬場でなくても温度管理が維持されればよいかもしれない。
Esterházy Blanc de Noirs Brut (エスターハージー ブラン・ド・ノワール ブリュット) @Austria
Trausdorf 1 7601 Trausdorf an der Wulka
購入 世界のワイン 葡萄屋 関内店(2780)、輸入 オーストリアワイン専門商社 エイ・ダヴリュー・エイ