2014年1月7日火曜日

Champagne Savart La Dame de Cœur Extra Brut 2008(ダニエル・サヴァール ラ・ダム・ド・クール エクストラ・ブリュット)

生産 Champagne Savart(ダニエル・サヴァール)
銘柄 La Dame de Cœur Extra Brut 2008(ラ・ダム・ド・クール エクストラ・ブリュット)
購入 フランス

  
  

テイスティングノート
貫禄あるボトルの佇まい。ミュズレ(王冠)がシルバーにエンボス加工されオレンジの縁が付いてかっこいい。コルクもキチンと太くヴィンテージまで入っている。グラスに注ぐと薄いレモンイエローにシャンパンゴールドが少し入る透明感色合いで泡はとても元気よく立ち昇る。表面では泡が外周で白くなり、ジジジっと音を立てる。ライム、オレンジの高いトーンの香りがまずきて、栗に干しブドウが混じった蒼色が入ったような香りが液面下から花の蜜と果実の蜜が混じった甘さのある香りがその甘さでさえも果実の高いトーンやミネラルと共にスーっと目の上ぐらいの高さからさらに上方へと風にたなびいて上昇していく。香りに落ち着きのある中核が目下斜め前方にあるがそれさえも重みがなく軽く明るく感じる。
口に含むと舌には刺激せずに柑橘果実と旨味が舌全体に感じさせ、鼻には栗の上澄みと梅がおいしさを感じさせる。口の中心1点から全方向へふぁーっと味わいと軽やかなエネルギーの広がりがあり、その中心は明るく白っぽくなっている。漫画のように閃光が入ったかのように線が放射状に広がったイメージ。この広がりには酸味があるフジリンゴが上品にのり、後味にはフジリンゴの蜜が舌に旨味として残る。口には優しくこれらの要素があり、リンゴや柑橘の高いトーンはうねりながら脳天方向へ進んでいく。表現しにくいが生き物のようで、リンゴや柑橘成分を龍に喩えると、口内で何回かぐるぐるとゆっくり周ったあとに、左右を見渡すように首を振りながら口奥へと進み、その先頭が喉まで到達したことを察知するとそのうねりが上方を見据えて同じくうねりながら脳天方向へ昇華していくような感覚。

評価
後味の旨味といい、これはおいしい。りんごの美しい成分が特に際立つ。ジャックセロスと似たスタイルを感じさせ、その高めの成分。ジャック・セロスで修行したというユリス・コランはよりミネラリーで、こちらの方が特に戻り香がセロスに近い。シャルドネ100%のシャンパンで1000本生産。このボトルのデゴルジュマン(澱引き)は2013年5月2日となっている。本数が少なく入手が難しい点だけが残念。

Champagne Savart(ダニエル・サヴァール)
1 Chemin de Sacy 51500 Ecueil, France +33 03 26 84 91 60 HELLO@CHAMPAGNE-SAVART.COM