2011年12月31日土曜日

平野弥のテラスDEワイン会 番外編

  
  
新年に予定されているテラスでの新年会の番外編として開催された平野弥忘年会。急ピッチでテラスが完成に近づき、暖房や床の処理、シーリングファンなども取り付けられている。座席も会が出来るようにセッティング済み。

  
  
料理の数々。一人一品何かを持ってくるかその場で調理。パプリカの素焼き、牡蠣のオリーブ漬け、ローストビーフ、コンビーフ、鶏の葱蒸し、アヒル焼き。我が家は牡蠣を持ち込んだ。KDさんのローストビーフはいつもながらおいしい。

  
Georges Laval Brut Naturel Cumières Premier Cru NV(ジョルジュ・ラヴァル ブリュット・ナチュール)
シャンパン1本目。爽やかな泡立ちと味わい。泡は中位の大きさで、味わいはさっぱりしてすっきりしている。直射日光を受けて飲んでいたので味覚がぼやけているかもしれない。

  
  
アクアパッツァ、フレンチレストラン ラ・ターブル・ド・トリウミのフォアグラのフォンダン。アクアパッツァは魚介が豊富でそれらのエキスを含んだスープがスーっと飲めておいしい。フォアグラは裏ごしされたクリーミーなもので中に入っている黒トリュフがコクとなっている。セットになっているぶどうパンの香ばしさと合っていておいしい。

  
Domaine Félines Jourdan Picpoul de Pinet 2010 @Languedoc(フェリーヌ・ジョルダン ピクプール・ド・ピネ)
これは品種を当てたら何かワインを出すというブラインドのゲームで。南の方の印象を受ける香りで、シャルドネやソーヴィニヨンブラン、リースリングなどではない。フレッシュでトロリとした舌触りと果実味を持ち、酸味はそれらに内包されている。マスカットのような風味もある。マスカットのところにミュスカデやケルナーなどに似たところもあるが全体の雰囲気は異なる。結局分からず土着品種と答えたが、正解はピクプール。すごいマイナーだが以前に違うドメーヌのものを飲んでいた。アルザスっぽい瓶が特徴的。

  
Driant-Valentin Brut Millesime 1995(ドリアン・ヴァランタン ブリュット・ミレジメ)
色は濃く、熟成香もあるシャンパンの2本目。泡立ちもよく、熟成した焼きリンゴのような風味とフレッシュな果実が半分半分ぐらいの味わいで、それらの味が交錯する。もっと熟成させるとかなりおいしくなりそう。

  
炒め物と炊き込みご飯。かなりお腹が減ってきたのでちょうどいい。炊き込みご飯はサフランと何かしらのスパイス数種類が効いていた。

  
Au Bon Climat  Isabelle 2008 @California(オー・ボン・クリマ イザベル)
香りはピノ・ノワールだがふくよかで果実の甘さをたっぷり持ったゆったりしたもの。口に含むと甘味が丸みを帯びて先行して進み、酸味と少しの苦味が下支えする。ふくよかだがダラケていない果実味が豊富な味わい。豊かな形でバランスが取れている。瓶が太っちょでとても重い。

  
Shafer Vineyards Relentless 2008 @Napa Valley(シェーファー リレントレス)
豊富な果実の裏から白胡椒がそよ風のようにグラス中央から吹いてくる。ピノでもカベルネでもない、シラーの香り。口に含むと果実味が豊富にあるが、輪郭にシャープな衣を纏っているため、豊満な感じではない。前者のABC(Au Bon Climat)と品種は異なるがやはりカリフォルニアは果実味が豊富で豊かな香りと味わいが特徴で、このクラスだと濃いのに舌には重みを感じさせない上品さがある。食事や連続して飲むには好みで差は出るが、誰が飲んでもおいしいと思える1杯。

  
 
Armand Rousseau Gevrey Chambertin 1981(アルマン・ルソー ジュヴレ・シャンベルタン)
熟成色と、薄いが果実味をたっぷり含んでいるワインの色合い。ほわっとした香りで、口に含むと水のようにスーっと入っていく。果実味が酸味やミネラルと融和してどれが強くもなく大洋の海表面のようにゆったりとして日が射しているように少し温かみも帯びている。ジュヴレ・シャンベルタンの特徴である骨格はあるが、その柱骨は1本1本が緩やかに太くなりながら周囲が柔らかくなっている。濃く力強いカリフォルニアの次に飲んでも全く問題ない。

  
Armand Rousseau Gevrey Chambertin 1976(アルマン・ルソー ジュヴレ・シャンベルタン)
1981年が小高い丘に対して、1976年はソリッドに立ち昇るビルのように輪郭がはっきりしてシャキッと立っている。ぶどう汁をゼラチンで固めて四角くしたように立体的で、香りや味わいがくっきりしている。1981年と同様に大洋の海表面が思い浮かぶが、その表面は波はほとんど立たずに冷涼で、その海は深海まで想像できるような深さや冷たいを感じる。

  
・Fabien COCHE-BOUILLOT Meursault Goutte-d'Or 1er Cru 2005(ファビアン・コシュ・ブイヨ ムルソー・グット・ドール プルミエ・クリュ)
フレッシュな白。アルマン・ルソーの赤から白に戻っても違和感なし。

 
コンテとメゾン・カイザーのパン。このコンテはコクがあった。

  
Domaine Simon Bise et Fils Corton Charlemagne 2003(シモン・ビーズ コルトン・シャルルマーニュ)


  
Lucie et Auguste Lignier Clos de la Roche 2004(ルシー・エ・オーギュスト・リニエ クロ・ド・ラ・ロッシュ)
過去に飲んだときと比べてスムーズになり、おいしくなっている。以前は梅や冷涼感、ギュっと詰まった果実味が特徴だったような気がするが、味わいが馴染んで少し温かみも感じた。

  
Chateau Clos-Haut-Peyraguery Sauternes 1er Cru Classe 2000(シャトー・クロ・オー・ペイラゲ ソーテルヌ)
力強さとコクを持った甘味で、濃縮感がなく、酸味が下支えしているのですっきりとして飲める。大人のデザートワイン。ケーキとも共に消しあうことはなく、両立して飲めた。

  
  
Yuji Ajikiのイヴェール。我が家の持ち込み。
通常のサイズでは丸い帽子状のクリームがのったケーキで、大きなものが出来るか分からなかったが電話したら出来るとのこと。この5号ホールではデコレーションが通常サイズと異なりリボンなども飾りつけされている。プレートには Happy New Year Hiranoya と入れていただいた。いつもながら達筆の筆記体。味は通常サイズと変わらず濃いが軽やかなレアチーズと、キャラメリゼされた紅玉とサクっとした生地など全体のバランスが美しい。

  
  
  

本日もおいしいワイン、食事、皆さまご馳走様でした。10名で5時間半、11本+α。年末最終日を締めるに相応しい忘年会となった。