2011年8月13日土曜日

ブラインドによるワインテイスティング講座  2011年8月

主催 ワイン専門平野弥
テーマ ルフレーヴの新着ワイン

今回はブラインドではなく、銘柄もオープンな状態で開催。そして、誰も知らされてなかったが今回が第○会の「ブラインドによるワインテイスティング講座」卒業式。次回は新たに9月から新講座として開催される予定。

乾杯としてコノ・スルのスパークリング。


Cono Sur Sparkling Wine Brut Bio-Bio Valley @チリ
(コノ・スル スパークリングワイン ブリュット)
セラー温度から10分冷やした程度のためか、金属の冠を取り、コルクを開ける準備をしていると自動で「ポン」とコルクが飛び出し、泡も瓶から出てきた。そのため、グラスに注いだワインには泡がほとんどなくて弱々しい。泡がないため、甘味が少し強めだが全体としてはバランスが取れている。このワインはきちんと冷やしてから飲んだ方が良さそう。



Domaine Leflaive Puligny Montrachet Les Clavoillons 1er Cru 2007
(ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラシェ・レ・クラヴァイヨン)
薄い色合いで、柑橘系とそしていいワインにあるもやもやした香りがあり、中域に厚みがあるモヤがかかって広く区切りなくいる。舌には柔らかく、3cm上をミネラルがありその上に酸がスーッと伸びていく。ミネラルははっきりしていて、樽の風味もそこそこにあり、苦味も含めて要素に境界がない味わい。余韻はその3cm上部分を基準にして上側、下側から要素がその基準に集約されていく。
今もおいしく、いい料理といっしょに飲むと合いそう。洗練した日本らしさもある。15000円ぐらい。



Domaine Leflaive Puligny Montrachet Les Clavoillons 1er Cru 2008
(ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラシェ・レ・クラヴァイヨン)
色が濃くテリがある。蜜の香り、樽のバニラ香があり、その後からミネラルがくる。口に含むと舌には柔らかく、酸がピリピリとくる。甘味が全体を支配して酸が活きた状態で丸いボリュームのまま後方に進んでいく。ショコラ、ブランデーの風味が後半出てくる。
今は要素が個々にいるがはっきりしている。最近の流行のスタイルだがおいしい。樽が効いた昔のムルソーっぽさもある。2008年から醸造家が変わったそうで、明らかに2007年とスタイルが違う。こちらも15000円ぐらい。好みではミネラルと酸を基底にして、要素が上に流れるようにいるブルゴーニュ・クラシックタイプの2007年。



Domaine Leflaive Puligny Montrachet Les Folatieres 1er Cru 2007
(ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラシェ・レ・フォラティエール)
色は濃いめだが透明感がある。クラヴァイヨンの2007年と異なり、最初から要素がすべて出てくる。少し下に中実なバニラ、ミネラルの香り。味わいは密度の高いボリュームで、周囲にミネラル、酸味がいる。酸味と果実味、ミネラルがバランスしていて、口に含んでから一瞬おいてから、パッと味わいが広がる。
これはバランスがよく、ボリュームもあっておいしい。単品で楽しめる。20000円ぐらい。



Domaine Leflaive Puligny Montrachet Les Pucelles 1er Cru 2008
(ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラシェ・レ・ピュセル)
色が濃いめでテリがある。濃い香り。蜜や樽、奥にミネラル、オレンジフラワー、さらに奥にはヨード。口に含むと下に柔らかく、先細でボリュームが中盤からふわーっと強くなり、酸は中域にどっしりといる。甘味でまったりしている。後半、酸とミネラルが下支えし、高い周波数で酸が横にフレながら進んでいく。ミネラルは強く、空気を含むと酸に透き通った美しさが見えてくる。時間が経つと落ち着きが出て、オレンジ、フルーツの酸が張り出てきて、旨味も強く、将来いいワインになりそう。他の方のコメントの通り、ドーヴネのオークセイ・デュレスと似た雰囲気も持ち、それと比べるとモアモア感が少なく、こちらの方がクリア。スタイルはクラヴァイヨン2008年と同じ。26000円ぐらい。
十字型にピカっと瞬く酸ミネラルの味わいが印象的。2007年のピュセルを飲んでみたい。



Domaine Leflaive Batard Montrachet Grand Cru 2007
(ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・バタール・モンラッシェ)
色々混じっている香り。フルーツケーキ、ナッツ、果実、内に秘めた力、後半に酸やミネラル、ワックスの香りが出てくる。口に含むと、グッ、グググーっと力強く、それで透明感があり、ミネラルは重みを持ち、張りがある。ミネラル、酸が中央に先行して進み、その周辺に少し遅れて甘味、苦味などがついてくる。酸が中高域にピーンと張り、それぞれの要素が強くバランス取れている。強く訴えてくる。5万円ぐらい。
クラヴァイヨン2007年と同様に、基準高さに上側、下側から要素が集約されていくが、その厚みが10倍ぐらいで、余韻に向かった厚みの変化がとても少なく減らない。また、要素の種類でも1つの軸を基準として全方位に中心に近づくにつれて尖った円錐状にいるバランスが美しい。ワックスの香りは将来妖艶な感じになることが多いそうだ。




本日のラインナップ






食事のラインナップ


勉強会なのでモンラッシェという本で畑の位置を確認・・

本日もおいしいワイン、料理をご馳走様でした。クラッシンクなルフレーヴは2007年で、2008年はモダンタイプの味わい。モダンタイプもおいしく、ミネラルや酸はブルゴーニュらしいが、これであればニューワールドのワインでもいいかなというのが個人な感想。果実味に溢れ、酸やミネラルが硬質なものが好みな方には、2008年のモダンタイプはハマルのではないでしょうか。本日のラインナップではバタール・モンラッシェは別格として、フォラティエール2007年が抜群においしく、クラヴァイヨン2007年は可憐さと華麗さを併せ持つ美しさだった。

Domaine Leflaive
Puligny-Montrachet, France 03 80 21 98 80

5 件のコメント:

Echezeaux さんのコメント...

初めて登校します。平野弥の近くに住んでいるもので、多分ワイン会で一緒になったこともあると思います。

なかなか鋭いテイスティング・コメントで参考になります。また詩的な表現は個性的とは思いますが、その分他人には分かり難いかと。もう少し噛み砕いて分かるように書いて頂けると有り難いです。
例えば、下記のような表現です。(ちなみにご職業は何ですか?)

・丸いボリュームのまま後方に進んでいく
・酸は中域にどっしりといる。甘味でまったりしている。
・高い周波数で酸が横にフレながら進んでいく。
・基準高さに上側、下側から要素が集約されていく
・余韻に向かった厚みの変化がとても少なく減らない。
・要素の種類でも1つの軸を基準として全方位に中心に近づくにつれて尖った円錐状にいるバランスが美しい。

食の旅人 さんのコメント...

Echezeauxさん、コメントありがとうございます。

表現がよく分からない・・というのは時々言われます(笑)。昨日の勉強会でも言われました。本人は詩的にしているつもりはなく、感じたままを文章にしているのです。どこまで表現できるか分かりませんが今後工夫してみたいと思います。

特にいいワインを飲むと果実味や酸味、苦味などの味わいの要素と合わせて、3次元空間にそれらの要素がどのような密度と構成で配置されているかというエネルギー分布や立体構造のようなものが目に浮かんできます。これは輪郭がはっきりしていれば円錐になったり、輪郭がぼやけていると例えば太陽のように空間に浮かんだエネルギーのように感じてます。さらに、これに口にしてから経過する中でのこれらの構造の変化に伴う要素の動きを進行方向や速度として感じて、それが時間軸や周波数という表現になっています。
読んでいただいた方が横浜基点と感覚や表現、嗜好が合っているか確認できるように、ときどきコンビニやファミレスなど全国のどこでもほぼ同じ味が再現できている商品のコメントもするようにしています。

長くなるので、個々の文章について次のコメントで解釈してみたいと思います。

食の旅人 さんのコメント...

自分の文章ではありますが感じたままを書いているので、多分こういうことだろうと考えてみました。それでも表現しきれてはいません。難しいです。

・丸いボリュームのまま後方に進んでいく
例えば2cmぐらいの飴玉を口に入れると甘くて、そこに存在しているという感覚が当然ありますが、これと似た感覚を受けます。これだと舌が重みを感じるので、撥水加工したシートなどの上に水滴を落として丸まっている状態の方が近いです。この状態だと舌の上でコロっとしていて丸いボリュームです。このコロッとした液体が時間経過で舌の前から後ろに移動していくという印象です。ここでは舌の前後と表現しましたが、感じた空間の大きさが広いと顔の前だったり、人間の大きさは無視できるほど遠くだったりします。この丸く感じるのは甘味の場合が多く、ここでのコメントも甘味です。

・酸は中域にどっしりといる。甘味でまったりしている。
酸味は音の階調に感じることが多く、キーンとする酸は高域、ちょっと違う感じはしますが低域は果実味やショコラなどに包まれた酸味。その中域となる酸味で、中域でも高域と低域側に幅(帯域)を持っているのでどっしりした印象を受けてます。また、酸味が前面に出ているとシャキっとした印象を受けますが、甘味で酸味を包んでいるのでシャキッとしてなく、まろやかで果実味などからくるコクがまったりとした印象です。

・高い周波数で酸が横にフレながら進んでいく。
酸味が舌の前から奥に進んでいくのですが、進行方向とは別に高速に揺れている。理系な表現をすると直線偏光に高い周波数で振動しながら進行しています。ただし、その振幅は小さいです。

・基準高さに上側、下側から要素が集約されていく
ここでは酸以外の要素も含めて味を音の階調で表現しています。最初に軽い味からどっしりとした重い味までがあったものが口の中でなくなっていきますが、その消える順番が関係していると思います。ワインによっては高域が突然プツっとなくなるものもありますが、それが徐々に消えていくと、消える速度が遅い残りの部分に集まっていく印象を受けます。このワインでは高域(上側)と、低域(下側)の要素が中域よりも早く消えていくために中域に集約されているように感じているのだと思います。

・余韻に向かった厚みの変化がとても少なく減らない。
余韻に至る間に味わいが減っていきますが、上記の中域に集約した厚みの減るスピードがとても遅い。

・要素の種類でも1つの軸を基準として全方位に中心に近づくにつれて尖った円錐状にいるバランスが美しい。
これは少し文章が変だったかもしれません。要素の種類はクラヴァイヨンと同じだが味わいに1本の軸があり、その軸を基準として要素が円錐状となって全方向にいる様が美しい。

少しでもご理解いただけたでしょうか。職業はたまに飲食関係のライターなどに勘違いされることもありますが、理系のなんちゃって研究者です。

Echezeaux さんのコメント...

詳細な解説を有り難うございます。
かなり参考になりました。
テイスティングというのは主観的なもので、他人に説明するのは難しいですよね。

またよろしくお願いします。

食の旅人 さんのコメント...

少しでも参考になればうれしいです。今後ともよろしくお願いします。