2010年12月1日水曜日

キリンビール ビール工場長によるブルワリーツアー

20名限定のツアーで当選の連絡を受けてキリンビールの横浜工場を訪問


入口部分。このツアー開始から写真撮影は禁止されているため、写真掲載はなし。残念。
工場長のビール・セミナーから開始されるが、資料が社内資料から流用っぽいのも多く、話も細部までされて
いたりして興味深いがときどき「大丈夫?」と心配してしまった。

・工場長自身
 研究ではなく、現場が好きで醸造家になりたくて入社。ずっと天職についていたがここ10年は企画などに
 配転され、現職の工場長になった。

・ホップ
 90%は海外から調達。世界最高品質のチェコ産のザーツホップを多量に使っているのは日本ぐらいでそれ
 以外の国はコスト面であまり使ってないそうです。しかも、購入するときに倍ぐらいのサンプルから状態
 を見極めて選定するそうで、ここでアロマを重要視するキリンでは良質なものを選んでいる。このアロマ
 を大切にするのはキリン以外にもう1社だけ。

・商品開発
 月1回試飲会を社内で開催されているそうだが、午後から始まり100ccを30杯。その夜は懇親会で飲んで、
 さらに翌日は朝から100ccを50杯飲む。ワインと違い泡モノなので喉越しをみる必要があり、吐き出しで
 はなく、すべて飲み込みでこの量はすごい。

・工場見学
 製造工程の順番に見ていき、大きなポイントは新しい発酵タンクの巨大施設に入り、タンク底部をみた
 こと。先日の八ヶ岳ブルワリーでも見せていただいてるが、規模が桁違いで自動化に必要な配管や制御
 弁などが多数配置されて構成されていた。この施設は来年1月に稼動予定。
 説明の端々から、工場長は技術畑で色々と拘りがあって、醸造好きなんだなぁと思わせる。

・麦汁の試飲(淡麗の麦汁)
 焼き芋、栗、べっ甲飴に明るいトーンも含む香り。飲むと強いアタックとボリュームで甘味と苦味が共に
 強く、酸味がない中で並行して押し進んでバランスさせ、舌にトロミを与えながらねっとりとして、その
 甘味と苦味が長くググっと残る。
 高い糖質に対してそれに勝る苦味があり、ワインの発酵前と比べると苦味成分が強い。


9種類のビール類試飲。
キリン一番搾り生ビール、キリンラガービール、麒麟淡麗<生>、淡麗グリーンラベル、キリンのどごし<生>、
コクの時間 贅沢麦、スプリングバレー、ヴァイツェン、横浜エール。
・スプリングバレー 芳醇
・ヴァイツェン スモークや燻香があり、少し消毒っぽさと、高いトーンのハーブがある。おいしい。
・横浜エール 厚みがグッときて、その後は軽い
・ラガー ヘルスブルッカー?のホップを多く使っている。ハーブの風味が強く、コクと苦味が強め
・一番搾り 甘味に苦味が少しくるが全体としてすっきりしている。時間経つと甘味、苦味の比率が変わる
・淡麗 柔らかい果物のような甘味と酸味
・グリーン 淡く弱い味。淡麗より炭酸を少し強めに感じる。
・のどごし 麦を全く使ってないということだが、麦っぽい風味がある。大豆とシロップで調整されている
・コクの時間 炭酸が少し弱い? 時間経過があるので正確な比較は出来ない


おつまみとセットで、3種類の中から1つを選択。キリン一番搾り生、キリンラガー生、スタウトの3種。
・キリンラガー生
 アタック弱く柔らかい。苦味が少なく後半伸びていく。通常のラガーの印象と異なる。
・スタウト
 甘いとてもいい香り。コクの塊でチョコやコーヒーの風味があり、余韻にほんわかした甘味が残る。 



色々な話を聞けて楽しかった。ありがとうございました。
工場長によるツアーだったが、ワイナリーなど他のツアーと比べてスペシャル感がないのはなぜだろう。
案はアンケートに回答したが有料ツアーでもよいので強力なツアーを望みたい。隣で実施していたビール
作り体験コースはとても楽しそう。

キリンビール横浜工場
横浜市鶴見区生麦1-17-1 キリン横浜ビアビレッジ 045-503-8250 (ブルワリーツアー) 月休