2010年10月3日日曜日

Domaine Drouhin-Laroze(ドルーアン・ラローズ) ドメーヌ訪問

Domaine Drouhin-Laroze(ドルーアン・ラローズ) @Gevrey-Chambertin

本日は沢山のグランクリュ自社畑を持つドルーアン・ラローズさんのドメーヌを訪問。
事前やり取りから対応していただいたのはマダム・クリスティン・ドルーアン(Mme. Christine Drouhin)さん


まず、門がとても立派。そして敷地が広大で緑が多い。


オフィスに入って声をかけても誰もいない。少しオフィス内を見ていると、外からマダムがやってきた。
「ごめんなさい、来るのは分かっていたんだけど、バタバタしちゃって。昨日収穫を終えて、色々あるので」
「いえいえ、こちらこそ忙しい時期にすみません」 まずは簡単な挨拶。最初から英語。

「カーヴを見学してから、試飲でいいですか」「お願いします」 ということでカーヴへ移動


オフィス前にあるカーヴ入口から降りていくと、少しひんやりとしたカーヴに樽がいくつか置いてある。
「ここは新しいヴィンテージのワインを置いておくところで、今ある樽はまだ空っぽの状態。3週間ほどこの
 環境でなじませておくの」。 「では、こっちに行きましょう」 とさらに階段を降りる。



カーヴの地下2Fには樽が山積みになっている。天井や壁についたカビもとても厚くびっしり詰まっている。
「地下1Fで1年経ったものをこちらの地下2Fで熟成させます。」
「どうやって、地下1Fから2Fへ移動するんですか?」
「こっちへ来て、この開閉式のところから降ろすのよ。とても人力じゃ、無理ね(笑)」

すべての樽に木のツルを縛り付けてある。理由を伺うと
「理由は2つあって、1つは転がしたときの樽の損傷を防ぐこと。もう1つは色々な要素で吸収して、膨張収縮
 するのを抑え込む役割よ」。(後者はエキスとして蓄えるようなニュアンスにも聞こえた)

手前中央には、手前からMusigny、Bonnes Mares、Chambertin Clos de Bezeなどの樽がごろごろとしている。
ミュジニは2樽で600本、ボンヌ・マール20樽、クロ・ド・ベース20樽、ラトリシエール10樽、シャペル8樽。
すごいグランクリュの量。そして、新樽率は30-40%。新樽を何年使うのは伺うと
「えぇっと、グランクリュに新樽を使って、2年目はその樽は村名や1erのワイン樽として使うの」


それでは、ということで、階段を上り、オフィスへ。オフィスの置くには試飲ルームがある。
葡萄畑が見える試飲室で、この葡萄畑も実際にワインに使われている(どこかの一部だったが忘れてしまった)



ジュヴレ・シャンベルタンはもらえて、あとは好みの銘柄をハーフボトルで提供してくれる。
2006年はほとんど完売してしまっていて、2007でも飲めるラトリシエールにした。
ゆっくりと、静かな試飲室で自由に試飲できる。とてもゆったりしている。

・Gevrey-Chambertin 2007(ジュヴレ・シャンベルタン)
 アタックは柔らかいが、酸がグンと立ち上がり、苺などのフレッシュな風味がある。骨格がしっかりして
 いて、伸びやか。


・Latricieres-Chambertin Grand Cru 2007(ラトリシエール・シャンベルタン)
 甘い香りで、核を持ち、果実の香りがしっかりしている。スワリングすると本格的な香り。赤系の果実や
 ショコラ。やや粘度があり、甘味がきて、じんわりとした後、酸味が広がったところから狭いところへ
 集まって、上方へ上昇していく。濃いが、梅風味もあり、スーッと流れ、途中から酸が持ち上がる。
 しなやかで、エレガント。どことなく柔らか味を持ち、ミネラルは浅い。



広大なスペースとゆったりした空間。きれいに整理された日本を含むワイン誌の情報など、とても整った印象。
マダムはとてもお茶目な方。アクティブな動きと笑顔が印象的。お忙しいところ本当にありがとうございました。

今回は1日1軒の好きなドメーヌを伺い、合計7軒を訪問することができた。
この忙しい時期にも関わらず、各ドメーヌでは親切に対応していただき、本当に感謝しきれない。
その分、この時期にしか見れない作業や風景を感じることができて、ワインへの思いもさらに膨らんだ。
そして、自分が好きなワインを作る方々は、とても気さくでやさしいところは共通していたのはすごく嬉しい。

Domaine Drouhin-Laroze
20, rue du gaizot 21220 Gevrey-Chambertin 03 80 34 31 49