2010年9月27日月曜日

Domaine Jean Raphet(ジャン・ラフェ) ドメーヌ訪問

Domaine Jean Raphet(ジャン・ラフェ) @Morey-St-Denis

本日はジャン・ラフェさんのドメーヌを訪問


一番近い駅の Vougeot Gilly-les-Citeaux から歩いてみる。Clos de Vougeot(クロ・ド・ヴージョ) で
有名なヴージョ駅から国道のD974号に向かうとChambolle-Musignyの村が見えてくる。Grand Cru街道に入って
行くと Morey-St-Denis(モレ・サン・ドニ)の村に入る。


モレ・サン・ドニ村に着いて、番地を確認しながら行くと、ドメーヌ・グロフィエを越えて、息子さんの
ジェラール・ラフェさんのドメーヌを越えるとジャンさんの番地が飛んでいる(抜けている)。
犬といらしたあるドメーヌのマダムに聞くと、「あの上のところにある左から2番目の白い建物よ」と教えて
いただき、やっと到着。駅から約1時間かかった。


ドメーヌに入ると、ジャンさんとトラクターなど作業中の方々。ジャン・ラフェさんが迎えてくれ、
「こんにちは、本日はありがとうございます」「こんにちは、ようこそ。彼らが仲間たちだよ」
部屋の中に入って簡単な挨拶をすると、日本のモノが色々あるんだ、招き猫だろ、・・だろと紹介してもらう。
早速、ワインのボトルをおもむろにテーブルへゴンと出して、コルクをポンと開ける。

・Morey-St-Denis 2000(モレ・サン・ドニ)
 透き通った味わいで、ほわほわと柔らかさがある。日本で飲んでいるのと同じ味わい。おいしい。
 久和物産が輸入しているものが如何に状態がよいか分かる。


ジャンさんが「よしっ!」と立ち上がり、作業されている皆のところへ。
トラクターの上からバスケットに入った葡萄をダーっと器械へ投入されている。
「除梗はこんな感じだ。ほら、上で入れた葡萄がここでガラガラっとなって、こっちに梗が出てくる」
おもむろにバスケットから1房ずつ葡萄を取ってくれ、
「はい、葡萄どうぞ。これはどこのだ?あぁ、シャルムか。シャルムの葡萄だよ」
おぉ、シャルム・シャンベルタンの葡萄。果実の甘みが高く、力強さもある。種の周り辺りに酸味もあるが
甘みの方が遥かに大きく、そして皮の部分の果実味がとても豊か。皮ごと食べるとさらにおいしい。
赤ワインはこの皮が重要なんだとよく分かる。




四角く大きな木桶に脚立をかけて、Fermentation(フラメンテーション=発酵)を見せてもらい、こっちの方
が分かりやすいだろうと、ここまで入っているんだと樹脂製タンクの方で説明してくれた。発酵の匂いもある
が、果実の甘い香りの方がやや強い香り。


事務所に戻って、試飲を継続。
Vougeot駅から歩いて来たと伝えたのが、Vougeotを飲みたいになってしまったか、クロ・ド・ヴージョがゴン
と出される。

・Clos de Vougeot 2000(クロ・ド・ヴージョ)
 ぐぐっと力強さのある中核がぼわーっとしていて、その中核の中心から上側半球の全方向にぶわーっと力が
 みなぎりながら味わいが広がっていく。そして、力はあるがやはり柔らかいニュアンスを持つ。
 時間に伴う力の減少は少なく、果実味と力強さが酸やミネラルとともにグーっと続き、余韻も長い。

ラフェさんにそんなことを伝えると、そうだろう なんてったって、グランクリュだからな という。
ところで今作っているワインはどうなるのですか?と聞くと、「今年のヴィンテージ2010になるよ」
「えぇ?引退したと聞いているのですが」、逆に「え?そうなの?」という感じ。


トラクターが戻ってきたのを見て、「それじゃ、行くか」。クロ・ド・ヴジョのボトルと新しいグラスを
畑から戻られて作業されている方のところへ移動。
「俺、引退していることになってるみたいだ(笑)」皆(大笑)。
でも、息子さんのジェラール・ラフェさんもジャン・ラフェさんは引退していると言ってたのですが・・

「おぉ、今日はもうおしまいだろ」。ジャン・ラフェさんがなみなみと皆に注いで、「シャンテー(乾杯)」
作業の方が「あれ?うまいな」、ラフェさん「だってクロヴジョだもん」、「えぇっ、(空けたの?)」
みたいな感じ、あっという間にボトルが空になった。


またまた、事務所に戻ってやり取りしていると、ウインクをして何やらゴソゴソとされる。
また、テーブルの上にゴーン。なんとクロヴジョの'88。またしても軽快にポンと抜栓。

・Clos de Vougeot 1988(クロ・ド・ヴージョ)
 主な印象は2000と同じで、それに増して、一体感があり、酸が活き活きしている。

「すごい活き活きしていて、柔らかでおいしいです」
「そうだろう、まだまだ若々しいんだ。マダムのようだな」 一同大笑い

 

「車で来たの?」「いえ、ヴージョ駅から歩いてきました」「じゃぁ、送るよ」「えぇ、本当!?」
さらに「クロドベースの畑見て、ヴージョのエチケットにある門を見に行こう」
クロドベースを見て、ヴージョでは記念撮影までして駅まで送っていただきました。

フランス語の会話2割、筆談7割、少し英語をできる方を通じた会話1割と、スムーズに会話できずご迷惑をお
かけしましたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。