2009年11月21日土曜日

ウイスキーラバーにワインを楽しんでもらう会

ワイン会 ウイスキーラバーにワインを楽しんでもらう会
主催 SEIさん @Vin et cuisine A.k.
昨日の平野弥ワイン会でお会いしたSEIさんにお誘いを受け、ウイスキー愛好家の方々に
ワインを楽しんでもらうという会に参加させていただいた。 場所は昨日と同じA.K.さん。


左写真はA.K.さんがある商店街。グラスはSEIさんが持ち込みされているものも含まれている。
抜栓直後の事前確認で、購入前の管理状態起因と考えられる熱入りになっているのもあったが
それを含めて楽しみましょうとSEIさんから説明があり、開始。

・Vincent Dauvissat - Chablis 1er Cru La Forest 2001
 (ヴァンサン ドーヴィサ - シャブリ プルミエ クリュ ラ フォレ)
 濃く蜜のような色合いで、照りはない。やわらかい蜂蜜の香りと小さな白い花の香り。
 厚みあり、蜜の風味が膨らむが、膨らんだ瞬間にストンと落ちる。余韻に苦味あり。


・Olivier Leflaive - Puligny Montrachet 1er cru Garennes 2006
 (オリヴィエ・ルフルーヴ - ピュリニー・モンラッシェ ガレンヌ)
 最初はアルコール香がピンと下から真上に立つが、それ以降はナッツ、黄色い花、花の蜜、栗の香りなど
 ふくよかな香りが交錯しつつ、やや硬質な水面が広がる印象のいい香り。口に含むとブドウの甘味、ピリ
 ピリと舌縁を刺激しながら、ふわーっと果実感が膨らみ、液体はどこまでもスーっと奥へときれいに進ん
 でいく。 おいしい。

・前菜 イナダのタルタルと海老のタルタル
 海老のタルタルは、海老そのものの甘味が感じられ、タルタルはやさしくサポートしている
 イナダは魚の味わい濃く甘味が強く、歯応えもいい。キュウリの味わいも強い。おいしい。


・Kistler - Chardonnay Vine Hill Vineyard (キスラー ヴァイン・ヒル・ヴィンヤード)
 麦などの濃い色合い。麦やオロナミンC、少しヨドミがある香りだが、時間が経つにつれて甘味ボリューム
 ある蜜、バニラの香りが膨らむ。口に含むとボリュームある液体で要素はあり、構成されている要素は多い。
 ただ、ダルマ落としで下から2番目と、上部の2つぐらいが大きくずれ込んだようなバランスの印象。
 後半苦味。

・Kistler - Chardonnay Kistler Vineyard (キスラー キスラー・ヴィンヤード)
 甘いボリュームある蜜、立体的にバニラが柔らかく、ふわーっと膨らんでいく。
 味わいも密、バニラが圧倒的なボリューム感を出しながら、強い粘度を持ってねっとりと舌にのり、酸は
 ズズズと進む。香り、味わいもバランスされている。さすが、おいしい。

・3点盛り 鴨の冷製、鹿の内モモ、マグロのソテー 3種のチーズを添えて
 鹿は肉々しく生のような風味も感じられ、甘味があり、噛み応えがある。噛むほどに味わいが沸いてくる。
 鴨はやや淡白な印象もあるが味わいはしっかりして、やはり噛むほどに味わいが沸く。マグロのソテーは
 他の肉類と同質と感じさせるような強い味わい。
 チーズはカレ・ド・ビルターニュ、フルム・ド・モンブリゾン、シャビ・レザンの3種類。
 白カビ、青カビ、ヤギとレーズンのデザートチーズと、それぞれ方向性が異なり楽しめる。
 フレム・ド・モブリゾンは青カビの風味はそのものだが、ピリピリ感がなく、刺激なく食べられる


・Meo Camuzet - Nuits Saint Georges 1998
 (メオ・カニュゼ - ニュイ・サン・ジョルジュ 1998)
  きめ細かい粒子が多く、それによる不透明感のある赤、紫、黒、少しのオレンジが入った色合い。
 果実香がグラス上10cmのところで、ぼわーっと広がる。果実味がボリュームを持ちながらフワッとし、中域
 後半以降にスーッと消えていく。香りの要素は八角、タイム、その他のハーブ、氷砂糖など時間が経つにつ
 れて増え、妖艶な雰囲気をかもし出す。 村名でこれはすばらしい。

・SASSICAIA 2006 (サッシカイア)
 ボルドーのいい香り。カシス、黒スグリ、ブドウの糖質など黒を想像させる香り。
 果実味がぼわっときて、低くジーンと味わいが広がる。 後半に苦味あり。


・タルトフランペ キノコのフランベ、ボルチーニを少し
 定番。キノコがいつもよりも利いて、キノコの味わいが濃い

・Chateau COS D'ESTOURNEL 1986 (シャトー・コス・デストゥルネル)
 ラズベリー、ブルーベリーなど黒が主体で赤も入った果実の深みある香り
 味わいは濃く、果実感が濃縮しているが柔らかい。 20年以上経っているが若い印象を受ける。


・キジの各部位
 高麗キジを一羽仕込み、火を入れてから煮込むという手間のかかる調理がされている。
 胸、モモは舌触りはささみのような淡白さを感じるが、味はしっかり濃く、ソースの甘味、焼きの風味が
 あり、バランスのいい構成になっている。
 コス・デストゥルネルとの相性ばっちりで、双方の味わいの要素が柔らかく溶け込んで、渾然一体となり、
 ある程度分割されている味わいの要素が流れるようにつながる。
 心臓、レバー、砂肝も少しずつ提供され、味わいがどれも濃かった。レバーも全く臭みがない。
 

・Chateau La Conseillante 1980 (シャトー・ラ・コンセイヤント)
 根セロリや土っぽい香り。
 舌にのった瞬間にいいと分かる、ビビビーンと響いてくる味わい。
 酸もあり、伸びがあり、非常に若々しい。羊ともばっちり合っていた。

・Chateau L'Evangile 1986 (シャトー・レヴァンジル)
 根セロリ、炭っぽい香り。
 ラ・コンセイヤントと同じ系統だが、香り、味わいとも濃く、味わいは中盤から後半にぼってりと重みと
 独特な成分の余韻を与える。

・羊のステーキ
 羊の味わいや旨味がはっきりしつつ、臭みは全く感じられない。醤油やバルサミコ酢、もう少し粘度のある
 ソースは洋と主体にしながら、和が少し顔を出す。これが羊肉とよく合う。皿内のポテト、チーズをいっしょ
 にソテーされたのか、ズッキーニが芋の風味がしてほっこりした食感でおいしい。


・アイスクリームのポールジローかけ
 バニラ風味が発ち、柔らかく、やさしく、深みのある味わい。
 バニラ単体よりも卵卵した風味が得られ、ふんわりとした膨らみは大人のデザート。さすが。

・ウイスキー&ブランデー
 SEIさんサンプルや参加者の方から少し?飲ませていただいた。
 ・ハイランドパーク 21年
  香りは柔らかく、口に含むと一点からさざ波のように味わいが広がる。
  中域から高域のトーンの香りと味わい。
 ・山崎
  ショコラ、バニラ、カシス、いくつかのハーブ、漢方薬など香りの要素が多い。
  味わいは低重心で、味わいの塊からゆっくりとした波を作り伝わっていく
 ・ラフロイグ
  病院の消毒液の香り。強烈。
 ・Cognac Topitte no79
  豊かでまろやかないい香り。味わいもまろやかで色々な要素が濃縮されている。おいしい。



本日も9本+ウイスキー&ブランデーと沢山飲ませていただきました。ご馳走様でした。
こんなにすごいラインナップを一度に飲めることも貴重な体験で、SEIさんには本当に感謝です。

参加されていた方々や会の雰囲気が非常によく、楽しく温かい会でした。
ワインはあまり知らないと言われてたが、さすがにウイスキーのテイスターの方々で、香りや味わいの表現が
ワインに対して的確だった。すごい。
今回、ウイスキーのことを色々と教えていただき、ワインに共通する部分もあり、おもしろく、おいしいの
で、その世界にも少しずつ入り込んでみたいと思う。