2009年8月14日金曜日

ドメーヌ・コルディエ プイィ・フュッセの水平試飲 by 平野弥

比較試飲会: ドメーヌ・コルディエ プイィ・フュッセの水平試飲 (Cordier Pere et Fils)
主催 ワイン専門平野弥 @Vin et cuisine A.k.



いつものように資料が準備され、簡単な地形の説明などから。コルディエは谷にある。
中央写真の猫は、A.K.さんのトレードマーク。



・2006 Pouilly Fuisse
 (プイィ・フュッセ)
 栗、菩提樹の後に洋ナシなど中域のボリュームがすごい香り、柔らかい。
 アカシア、蜜などのボリュームある味わいで、ボリュームを持ったままスーッと鼻を突き貫ける。
 余韻に冷やかな花の蜜、トースト香。 お椀形に香りが膨らむ(鼻を避けて顔側面に広がる印象)

・小前菜 群馬産胡瓜の冷製
 水分をもった状態の舌触りで、香り、味わいがストレート。 見た目はシャーベット状だが滑らか。



・前菜 白ワインで蒸した鴨、カンパチ、リエット、海老のタルタル
 リエットは肉の旨味、塩気がかなり利いていてパンと合わせるとおいしい。鴨は肉々しく
 タルタルはピクルスがやや大きめで歯応えがよく、甘みと塩加減がよくておいしい。

・2006 Pouilly Fuisse Vieilles Vingne
 (プイィ・フュッセ ヴィエイユ ヴィーニュ)
 スタンダードと比べ、濃いが柔らか。酸が勢いよく伸び、喉奥にくる。白果実の甘さ。
 残り香にきれいで甘い花の蜜。 おいしい。 樽が利いるという前情報だったがそうでもなかった。

・2006 Pouilly Fuisse Les Vignes Blanches
 (プイィ・フュッセ レ・ヴィーニュ・ブランシュ)
 白い花、ジャスミン、10cmぐらいの小さな黄色い花2種ぐらいが混ざったような香り。
 口に含むと舌横にピキーンとミネラルが広がる。余韻にバニラ香。前2品とは異なる。ミネラルが上品



・2006 Pouilly Fuisse Terroir De La Vergisson
 (プイィ・フュッセ テロワール・ド・ラ・ヴェルジッソン)
 ミネラルがピーンと張り、バニラ、グレープフルーツの苦味の香り。
 グレープフルーツの味、苦味があり、余韻に苦味。 鉱物が襲ってくる印象。

・ハチミツとカマンベールチーズ、ベーコンのタルトフランベ
 燻香とほのかな甘味。ブルーチーズのような酸味が舌を刺激し、鼻を抜ける。

・2006 Pouilly Fuisse Vers Cras
 (プイィ・フュッセ ヴェール・クラ)
 甘いいい香り。冷涼でピュリニーのように透き通る。
 口に含むと少し甘いトロピカルな香り、風味があり、マーマレードのようなニュアンスもある。
 酸がビーンとくるが、刺々しくなくやさしい。余韻に少し苦味。



・2006 Pouilly Fuisse Vers Pouilly
 (プイィ・フュッセ ヴェール・プイィ)
 前銘柄と同じく、ピュリニー系だが柔らかく白果実が出る。そして花の清楚な香り。
 少しのバニラ、オレンジやレモンのよい酸の香り。
 味わいは、ボリューム、酸、甘味が多く、酸が強め。栗の甘皮の苦味とミネラル入り糖分。
 余韻に甘味と苦味。

・主菜 ホタテのパイ包み
 バター風味が弱い。その分、煮込まれた肉汁の甘味やホタテの甘さが引き立っている。



・2006 Pouilly Fuisse Fine Josephine
 (プイィ・フュッセ フィーヌ・ジョセフィーヌ)
 厚みあり、豊潤、軟水などを思わせる深い香り。味も深く、ボリュームあり、酸が豊富。
 平野さんがモンラッシェと表現された銘柄。

・Domaine des Equipages Erik Marin Maranges Cote de Beaune 2005
 (ドメーヌ エキッパ-ジュ エリック・マルタン マランジュ・コード・ド・ボーヌ)
 自然な香り。スッキリして、酸が上顎の奥にくる。 やさしく、柔らかい味わい。
 リスト外で提供された赤。

・GERARD QUIVY Charmes-Chambertin Grand Cru 2005
 (ジェラール・キヴィ シャルム・シャンベルタン)
 鉄分がすごい。果実味強く、酸味も強い。舌中央にジンジンとする。温かい印象。
 リスト外で提供された赤。



・デザート 桃のシャーベット、天然のバラ水
 バラの花の香りがぷわーっと発つ。シャーベットは小さい塊がいくつもあり、食べやすく
 味もシャーベットなのにしっかりしていて深みがある。

・2006 Pouilly Fuisse Juliette La Grande
 (プイィ・フュッセ ジュリエット・ラ・グランド)
 よい白ワインに、オレンジ系の香り。 苦味強く、栗の皮の甘い味わい。
 余韻にマロングラッセや、スーッとしつつもショコラが膨らむ。コクがある。



リスト後半になるほど価格が高くなっているそうだが、やはり上質になるにしたがって高貴で
少し人を寄せ付けない張り詰めた感じがある。でも今でも十分楽しめる。
価格にもよるが、スタンダードから、V.V.、レ・ヴィーニュ・ブランシュで十分おいしい。
会が終わったあとの空き瓶から共通してオレンジのいい香りがしていた。

追加2本も含め合計10本。本日も沢山飲ませていただきました。
本日は上品な感じの会だった。