2015年10月11日日曜日

第2回 エヴィーノ試飲会 @平野弥

イタリアのワインを輸入しているエヴィーノ(èVino)さんのワイン試飲会。主催と場所は平野弥さんのテラス。開始は14:00からだったがかなり遅れて到着した。でも外は明るく気候も穏やか。


Le Coste Litrozzo Bianco 2014 @Lazio,Italy (3000)
(レ・コステ リトロッツォ・ビアンコ)
透明なビンを通した見た目でろ過していない搾りたてジュースのような不透明な色合い。梅とそのほのかな甘さを感じさせる梅酒も想像させる香りの要素もある。ほわんと口内の中央で丸く膨らみ、その密度は適度でおいしく甘くない梅酒の風味もある。素直な香りと味わい。
2500円ぐらいだとコストパフォーマンスが高いのにと思っていたら、このボトルは1Lらしいので750/1000mlで換算すると2250円相当になる。抜栓後時間が経っていたのでおいしくなっていたそうです。


Le Coste Litrozzo Rosso 2014 @Lazio,Italy (3000)
(レ・コステ リトロッツォ・ロッソ)
前銘柄と同じ生産者の赤。香りは弱いがキュート。ふわんふわんと丸い球体がある程度の密度をもって口内に浮かび、余韻に向かって果実味の球体の大きさは変わらずに密度が薄まっていく。その中央には濃度の高いパッションフルーツの種付近にある少しの苦味を伴う味わいがあり、余韻にあるフランボワーズのきれいな酸味が中心にいつまでもいる。


Verdieri Corte Pagliare Ancellotta 2013 @Lombardia,Italy (2250)
(ヴェルディエーリ コルテ・パッリア アンチェロッタ(フリッツアンテ)
果実味が凝縮し、干しブドウにクリームが加わる。炭酸がおとなしく口内を刺激し、口奥の方に凝縮し少し熟れた味わいが集中する。タンニンも豊富でガッチリと口内を包囲するが後味はすっきりなので、のみ応えありつつ飲みやすい。コストパフォーマンスが高い。


Vittorio Graziano Ripa di Sopravento 2014 @Emilia-Romagne,Italy (3250)
(ヴィットリオ・グラツィアーノ リーパ・ディ・ソプラヴィエント)
グレープフルーツの皮近くのオイルも混じった香りで、香りそのものはおとなしい。スウィーティなどの柑橘系にある実と皮の風味にウリ系のフルーツが少しあり、旨味が丸く味わいの密度や濃度が高い。丸く濃厚な密度の中央を酸味がキューンっと高くと上方へと突き抜けていく。アイスワインのような糖質があり、口いっぱいに溢れる。これはおいしい。


Vittorio Graziano Smilzo 2014 @Emilia-Romagne,Italy (3250)
(ヴィットリオ・グラツィアーノ リーパ・ディ・ソプラヴィエント)
香りはおとなしい。果実の皮と実を潰したような味わい、さらにそれとは別にブドウの甘味糖質が加わる。果皮の苦味があり、タンニンは豊富で、口内がしわしわするが後味はすっきりする。




Caparsa Rosso di Caparsa 2011 @Toscana,Italy (2700)
(カパルサ ロッソ・ディ・カパルサ)
いままでの銘柄と比べて澄んだ香り。都会的な雰囲気で、果実味が豊富でタンニンも多いが上品な味わい。ボリュームありながらすっきりしている。味わいは果実の凝縮感とすっきり感が2層構造になっている。コストパフォーマンス高め。


Podere Luisa Castel Perso 2011 @Toscana,Italy (3000)
(ポデーレ・ルイーザ カステル・ペルソ)
前者と同じ系統の都会的なタイプの香り。果実味の濃さが一段と強くなっている。余韻で出てくるタンニンが豊富。


Rosi Eugenio Poiema 2011 @Trentino-Alto-Adige,Itary (3900)
(ローズィ・エウジェニオ ポイエーマ)
前者よりも香りは濃く、それに色気も加わる。杉など多くの木々断面、ハーブなど明るい香りがある。味わいには独特な風味があり、丸くその中は分布がなく均等な濃さで、その形のまま位置も変動なく滞在する。味わいの要素は赤果実の酸味とクリーム、それに何か分からないもう1つのグリーン系果実が一体感なく別々にいる。余韻に向かってスーっとする感じと酸は薄くキレイに伸びていく。


Podere Luisa Chianti 2011 @Toscana,Italy (3000)
(ポデーレ・ルイーザ キャンティ)
前者と同じ系統だが、やや内向的。口内で中央にある核からぼわんぼわんとお経や木魚のような和の波動がある。


Caparsa Caparsino Chianti Classico Riserva 2009 @Toscana,Italy (4000)
(カパルサ カパルジーノ・キャンティクラシッコ・リゼルヴァ)
いままでとスタイルが異なる。ピノっぽい香りで、獣臭や熟した果実の甘い香りがある。味わいは香りから想像するよりもすっきりめだがバランスがよい。ジャン・フルニエを少しボルドースタイル寄りにしたような印象を受けた。


Fattria Montagliari Chianti Classico Riserva 2007 @Toscana,Italy (3700)
(ファットリア・モンタリアーリ キャンティ・クラシッコ・リゼルヴァ)
ガツンと絵具が香りのアタックにあり、セメダインも少しだけ混じる。香りには風を感じられ、スパイシーさもある。味わいの核は小さい球体としてあり動かず、そこからウネリのある海のような波があり、その後すぅっと引く。


Ferrero Bruno Dolcetto d'Alba 2010 @Piemonte,Italy (2600)
(フェッレーロ・ブルーノ ドルチェット・ダルバ)
スモーキーないい香り。塩や少しの海老、甲殻類が要素としてある。味わいはボールを投げたような上昇の放物線を描きながら酸味がキューンっと伸びていく。いままでの銘柄と比べるとエレガント。一般的なブルゴーニュと比べると少し重い。


Bonavita Faro 2011 @Sicilia,Italy (3900) ※この銘柄と次の銘柄はコメント逆かもしれません。
(ボナビータ ファーロ)
香りのバランスがいい。キレイな香り。味わいはキレイだが伸びない。


Ferrero Bruno Barbera d'Alba 2010 @Piemonte,Italy (3200)
(フェッレーロ・ブルーノ バルベーラ・ダルバ)
パーマ液、スダチ、塩、甲殻類などが要素がはっきりとあり、ドーヴネを想像させる。ガツンと地面から柱が力強く飛び出してくるかのようで、スモーキーさ、カカオなども香る。味わいのバランスはよく、軽やかな水彩画のような旨味がある。酸味は少なめで伸びない。コストパフォーマンス高め。


Damijan Podversic Nekaj 2010 @Friuli-Venezia-Giulia (5100)
(ダミアン・ポドベルシッチ ネカイ)
1本目 貴腐の香り。それに酢酸が混じり、香りがストンと落ちる。味わいにヨーグルト風味がある。インポータさん曰くブショネだそうです。
2本目 貴腐らしい貴腐の香り。マーマレード、美しい酸やエレガントな甘い香り。スーッと伸びていく酸の香りに軸がある。味わいは2段階の段差を登るところがある。香りがいい。


Damijan Podversic Prelit 2009 @Friuli-Venezia-Giulia (5100)
(ダミアン・ポドベルシッチ プレリット)
すごくいい香り。パッションフルーツ、マスカット、綿菓子などが香り、ずっと香っていたくなる。味わいには小さいが核があり、そこから尾を引き、その味わいの尾がスーっと伸びる。エレガントとは異なる美しさと旨味がある。おいしい。


Rosi Eugenio 9-dieci-undici NV @Trentino-Alto-Adige,Itary (3900)
(ローズィ・エウジェニオ ノーヴェ・ディエチ・ウンディチ)
杉の香りが全方向から中央に向かってスーっと向かって集中していく。味わいは前銘柄がよかったのでバランスに欠いたように感じてしまう。



←萌木の村 ブルーパブレストラン「ロック」(腸詰屋)のスモークド豚タン


番外編


Domaine Trapet Riesling Beblenheim 2012 @Alsace,France
(ドメーヌ・トラペ リースリング)
輸入したワインの日本国内輸送が異なる同一銘柄・同一ロットの比較。1本目は明らかに香りと味わいともにダレている。2本目は一瞬キラッと光る。その周辺は膜が張ったような香りと味わい。1本目と2本目の差は大きい。

※その他、R2本、F1本も試してみましたがとても残念な結果でした。


本日のラインナップ






地図で表示するとイタリア全土に渡っていることが分かる。

本日も沢山飲ませていただきました。皆様ごちそうさまでした。状態がよく、おいしいワインで、イタリアもいいなと思えるラインナップでした。なお、出席していませんが第1回試飲会の方がさらによいワインだったそうです。

ワイン専門平野弥
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