2014年6月1日日曜日

Domaine Bizot Échézeaux 2008(ドメーヌ・ビゾー エシェゾー)

  
  

柔らかく混沌とした香りには上品な梅ジソ、柔らかい和三盆、枯れ葉、紅茶の茶葉(アッサム)、黄色い大きめの花、コールタールのような干しブドウまではいかないが濃縮したような果実のように濃い成分などがある。スワリングするとそれらが濃く混じり合い、竜巻状に力強く中心に向かう渦を巻き、立ち昇って訴えてくる。どっしりとしているが重くなく安定した香り。口に含むと液体は活き活きとしてチャーミングにクランベリーやフランボワーズなどの赤果実の酸味が出てくる。鼻腔にもグラスから香っていたのと異なり、高い階調のトーンの香り成分が集まる。5cmぐらいの球体エネルギーが全体柔らかく口の中へ投げ込まれたかのようで、その後にじっくりと喉の方からエネルギーが戻ってくる。口内でそれらエネルギーが持続する。1時間ぐらい置くと、塩やミネラルが出てきて、甲殻類が混じり、かっぱえびせんの香りが加わってくる。また、御香や五香粉も香る。かぐわしくも高貴な香り。大豆を粉状にしたり、炒ったような香りもある。臭みなく澄んだいい香りの空豆の香りも出てくる。

ドメーヌを訪問したときに購入したもので、樽試飲したときと比べるとエネルギー量が小さい。ヴィンテージの違いに加えて、樽でぴちぴちした赤ちゃんのようなエネルギーに満ちた感じから、成長途中という感じもする。感動まではいかないが、それでもやはり要素が多くおいしい。

Domaine Bizot
9, Rue de la Grand'Velle, 21700 Vosne-Romanée 03 80 61 24 66