2014年6月17日火曜日

キリン グランドキリン&ジ・アロマ&一番搾り ビール比較

  
左からプレミアムビールのグランドキリン、ジ・アロマ、そして一番右は今回基準にした一番搾り。

  
一番搾り
軽やかなホップの香り。味は軽めのボディだが軽やかで飲み応えもあり、バランスが取れている。ホップの苦味が余韻まで続く。一番搾りは今年2014年に中味をリニューアルしたそうです。味わいの傾向は変わらないが軽やかさが増し、ボディとのバランスが洗練された気がする。

  
GRAND KIRIN(グランドキリン)
深い、とても深みのある香り。穀物が凝縮した香りで華やかさもある。攻めてくることはなく、おとなしめで5cmぐらいのやわらかい球体状態で香りが存在する。麦汁の濃さがすごいことが分かる。味わいも5cmぐらいの球体が火の玉状に尾を伸ばしながらグンッっと力を出して口奥へと突き進んでいく。とても力強いボディ。ゆっくりと進んでいく様が余韻まできれいに長く続く。ホップの苦味と旨味が重みを持つ。ワインのレベルに達しており、ドイツビールっぽい実直な味わい。
裏書:豊潤なコクと、深く香る余韻。一本で満足できる、スペシャリティ・プレミアムビール。

  
GRAND KIRIN THE AROMA(グランドキリン ジ・アロマ)
ワインぶどう品種であるゲヴュルツトラミネールのようなライチ、マスカットがとても華やかに香る。フレッシュなマスカットの汁が目に見えるような香り。味わいはぼわんとしたやや横長のボール状のものが上顎後方へ、ぐわわっと力を出して押してくる。最初は舌に重さを感じさせるが、飲み込むとグワっと上方へエネルギーがホップしていき、その後にパーっと広がりながら薄まりきれいに散っていく。余韻のライチがやはり華やか。これもグランドキリンと同じくワインっぽい。
裏書:満ち溢れる、華やかな香り。一本で満足できる、スペシャリティ・プレミアムビール。

明らかに味わいが異なっていて、とてもおもしろい比較。
日本の和洋折衷な食卓には一番搾りが合うテイスト。フランスの肉やドイツのソーセージ、ソースに一番搾りだと流してしまう感じになるが、グランドキリンであればどっしりと受け止めることができる味わい。味わいの傾向は異なるがグランドキリンとジ・アロマは共にシメイと同格で、スペシャリティ・プレミアムと呼ぶに相応しい味わい。好みはグランドキリン。