2014年2月16日日曜日

新規フランスワインの試飲会(フィネス) @平野弥

  
一昨日からの雪は止み本日は晴天。本日はフィネスさんが輸入されているワインの試飲会。フィネスさんも参加され、ワインの温度にこだわって提供された。

  
Domaine André Vatan Sancerre Les Charmens 2012(ドメーヌ・アンドレ・ヴァタン サンセール レ・シャルム) @ロワール
石灰系にお菓子のラムネが入ったシャープで澄んだ香り。味わいも果実味がありながらシャープでクリア。9℃で提供。3000円だが感覚では2500円ぐらい。でもおいしい。

  
Domaine André Vatan Sancerre Sanint François 2010(ドメーヌ・アンドレ・ヴァタン サンセール サン・フランソワ) @ロワール
甘いマスカット系の香り。オイリーさやグレープフルーツなどの白い繊維の香りもある。トロミのある舌触り。ドイツ品種っぽい風味。味わいにもオイリーっぽさがある。4000円だが感覚では3500円。でもおいしい。
これらサンセールは先々週にも試飲したが印象が少し異なる。特にサン・フランソワは今回の方がトロミが強い。

  
Château Lestrille 2009(シャトー・レストリーユ) @ボルドー
ブショネ、残念。教科書的なはっきりとしたブショネだがそれを差し引くと、甘い果実香とやさしい香りが奥にいる。味わいは骨格がしっかりしたメルローらしさあるが味わいにもブショネがのっているので要素を取りにくい。ベストは16.5℃だそうですが15.5℃での提供。2500円だがブショネでなければ2800円ぐらいの感覚。

  
Château Le Temple 2009(シャトー・タンプル) @ボルドー
やさしく甘い果実の香りにカベルネ・ソーヴィニヨンらしい青っぽさがしっかりと主張する。味わいも青っぽさがあり、骨格がかなり強くしっかりしている。ぐーんと力強く中心から主張してくる。これもベストは16.5℃だそうですが15.5℃での提供。2800円だがまだまだ良くなりそうな3600円ぐらいの味わい。

  
Domaine des Amouriers Vin de pays de Vaucluse Suzanne 2011(ドメーヌ・ド・ザムリエ ヴァン・ド・ペイ・ド・ヴォークリューズ スザンヌ) @ローヌ
紫色も入った色合い。土っぽい香り、スワリングでベリーの甘い香りが出てくる。濃くインクっぽさも香る。舌にはやさしく中心がガスの炎のようにぼわっと、かつ炎の周囲に沿ってグーンと味わいが立ち昇る。薄いがしっかりした味わい。1500円だが1800円ぐらいの感覚。エスプリデュヴァンのテラスシリーズの方が瑞々しくて好きだが、これはこれでコスパ高い。

  
J. L. Chave Selection Côtes du Rhône Rouge 2010(ジャン・ルイ・シャーヴ・セレクション コート・デュ・ローヌ)
15℃での提供。曇っているが赤果実がフレッシュさと果実らしさのある甘く膨らむ香り。スワリングでミルキーさも出てくる。しっかりとした味わいが集中しているが凝縮してなく、口の口角のような下凸円弧ラインからじんわりと味わいが上昇してくる。タンニンはやや多め。シラー主体%で味わいはエルミタージュっぽさがある。2300円だが2800円程度の味わい。

  
Domaine des Amouriers Vacqueyras 2011(ドメーヌ・ド・ザムリエ ヴァケラス) @ローヌ
木の香りに少しだけ血や獣っぽさ、中心に黒い軸のある香り。香りを取っているとその軸に引き込まれる。香りに大理石っぽさとスパイシーさもある。口に含むとほわんほわんと上側半球状に味わいが波を打って広がってくる。味わいそのものは薄いが強さを感じさせる。3300円だが3000円ぐらいの感覚。グルナッシュ主体。

  
J. L. Chave Selection Saint Joseph Offerus 2010(ジャン・ルイ・シャーヴ・セレクション サン・ジョセフ・オフル) @ローヌ
白胡椒がスパイシーにどんどん訴えてくる。口に含むと中核のある干しブドウと熟した黒果実がやってくる。酸味は豊富だが果実が8mmぐらい舌の上にのり、その上に酸味がのっている。すっきりした味わい。シラー100%。3700円だが3400円ぐらいの感覚。

  
Fontaine Gagnard Chassagne Montrachet Blanc 2011(フォンテーヌ・ガニャール シャサーニュ・モンラッシェ・ブラン)
12.5℃で提供。グッとくる力強い香り。焼き栗の焼いた皮の部分、ミネラルがパーンと張り、シトラスも香る。口に含むとほわんとした3cmぐらいのやわらかい球体で輪郭は境目がない。舌触りにはトロミがあり、乳酸の風味が少しだけあり、すっきりとキリッとした酸味。7500円だが6500円くらいの感覚。

  
Domaine TRAPET Père et Fils Bourgogne Passetoutgrain A Minima 2011(ドメーヌ トラペ ペール エ フィス ブルゴーニュ・パストゥグラン ア・ミニマ)
果実の甘さの裏に鉄っぽい香りがある。特に鉄を熱したときの香り。味わいはすっきり、さっぱりした果実の酸味が弾ける明るい印象。ジュヴレ・シャンベルタン村のブドウを使っているそうで納得の香りと味わい。3000円で感覚でも同じ。

  
Bruno Desaunay Bissey Bourgogne Pinot Noir Vieille Vigne 2011(ブリューノ・デゾネ・ビセイ ブルゴーニュ・ピノ・ノアール ヴィエイユ・ヴィーニュ)
甘さのあるショコラケーキやブラウニーのような香りで奥に鉄分がある。味わいは赤果実に酸味の質が明るく混じり、ふわーん、ふわーんとゆっくり広がる。薄いが旨味があるタイプ。3500円で感覚でも同じ。ヴォーヌ・ロマネ村の下の方の畑だそうです。

  
Fontaine Gagnard Chassagne Montrachet Rouge 2011(フォンテーヌ・ガニャール シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ)
セメダインのような酢酸の香りが強い。それにバナナの青さや熟れた感じが混じり、柑橘の黄色い果実も香る。味わいは赤果実の酸味がすっきりと薄くあり、周囲はカチッとした枠がある。枠の幅は1cmぐらいある。中心には1cmぐらいの書くがあり周囲は薄い。全体としてはかっちりした印象。5500円で、飲むには相当早く先が見えないので感覚では4800円から5800円ぐらいの幅がある。

  
Domaine Lucien Boillot Gevrey Chambertin 2007(ドメーヌ・ルシアン・ボワイヨ ジュヴレ・シャンベルタン)
キュートな赤果実の香り。明るいトーンの香りで奥に鉄がやさしくいる。口に含むと赤果実の酸味がすっとして、きれいなミネラルと共存する。ジュヴレ・シャンベルタンらしいしっかりした骨格があるが骨格を形成する個々の柱はぼやけていてやさしい。黄色い花の要素も加わり薄く旨味を持ち、ぶわーんと上側半球状に一重で旨味が膨らんでくる。鉄分強い。6200円に対して6300円の感覚。

  
Château de la Velle (Bertrand Darviot) Beaune V.V. De Saint Desire 2007(シャトー・ド・ラ・ヴェレ (ベルトラン・ヴィオ) ボーヌ・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ド・サン・デジレ)
色は薄く黒さも入る。甘い果実とショコラ、栗が混じったいい香り。ミネラルとキュートな果実がキュイーンと立ち昇る。すっきりした薄いが旨味のある味わいで出汁の旨さに共通する。鉄っぽさもある。5300円だが5000円ぐらいの感覚。ムルソーの生産者でマセラシオン・カルボニック製法だそうです。

  
Henri Gouges Nuits St Georges 1er Cru Clos des Porrets Saint Georges 2007(アンリ・グージュ ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ クロ・デ・ポレ・サン・ジョルジュ)
黒く、牧草やショコラ、すっぱさに深さと、まだ未熟だが妖艶さの要素もある。薄いが舌にはトロミがあり、赤果実の酸味がパーっと広がる。でもその広がる表面はやわらかい。10500円だが現状での感覚では8000円ぐらい。

  
Bruno Desaunay Bissey Echezeaux Vieille Vigne 2007(ブリューノ・デゾネ・ビセイ エシェゾー ヴィエイユ・ヴィーニュ)
綺麗な透明感ある色合い。獣臭に黄色い花、明るく透明感ある香り。中域の領域に厚みがあり、その中域以上のトーンに香りや味わいの要素がある。中域にボリュームがあり高域に向けてはグラデーションではなく、等質な感じで一体感がある。13000円だが現状では11500円ぐらいの感覚。

  
Domaine André Vatan Sancerre Sanint François 2010(ドメーヌ・アンドレ・ヴァタン サンセール サン・フランソワ) @ロワール
2番目のワインをフィネスさんのお薦めグラスと比較。テイスティンググラスのワインが入る底面がV字なのに対して、お薦めグラスはU字型。テイスティンググラスが少し曇と重みもあるのに対して、お薦めグラスではパーンと草(グラス)の香りが出て、透明感のある酸味が前へ出る。薄い層の酸味とミネラルもスッと進む。お薦めグラスの方が明るくなり、かなり香りと味わいが変わる。

  
ここからは食事の数々。ナッツ、具入りポテトサラダ、バケットとパテ。

  
野菜、お肉&イチジク、キッシュ。

  
皮付き豚、煮込み料理、牛肉の煮込み

  
鴨?の炊き込み、エポワスに近いチーズ、ヤギのチーズ

  
  
11名で16本。状態がよく、飲んだことがないワインを飲むのは楽しい。飲んだ感覚の価格は状態がよいものの流通が少ない低価格ボルドーには甘めで、ブルゴーニュの方がやや厳しめになっているかもしれない。まだワインに落ち着きが足りない感じもするので、3ヶ月か半年後に飲んでみたい。本日もご馳走様でした。

ワイン専門平野弥
横浜市都筑区荏田南町4212-1 045-915-6767 13:00-19:00 月火休