2013年3月10日日曜日

平野弥ワイン倶楽部 新着ブルゴーニュワイン試飲会

  
エスプリデュヴァンが輸入した新着ワインでヴィンテージが新しくなった新着ブルゴーニュワインの試飲会。前日の案内で急遽開催された。開催時間の伝達に間違いがあり、先に到着した人は番外編から開始。

  
・Domaine Lecheneaut Bourgogne Pinot Noir 2010(ドメーヌ・レシュノー ブルゴーニュ)
3日前に開けたもの。酸味がまだ残っている。

  
・Dominique Lafon Bourgogne Blanc 2010(ドミニク・ラフォン ブルゴーニュ・ブラン)
抜栓から4日経過しているもの。酸とミネラル、蜜の甘味が強く太い。ルイ・カリヨンのようなトロミがある。

  
Bioweingut Lorenz Riesling 2011(ビオヴァイングット・ロレンツ リースリング)
さっぱりして甘味があり、飲みやすい。

  
・Jean Fournier Bourgogne Blanc Les Avoines Pinot Blanc 2011(ジャン・フルニエ ブルゴーニュ・ブラン・ピノ・ブラン)
薄めのパーマ液が香る。ワイン風に言うとヨードに珪藻土が入ったような香り。やさしく、トロミのある舌触りで旨味があり、舌奥に柑橘の苦味がある。全体のバランスがいい。
・写真はないがS?も飲んだ。S?とはソーヴィニヨン・ブラン。こちらの方がパーマ液が強く香る。丸い口当たりでやさしい甘味と酸味がありおいしい。
ジャン・フルニエは来年から完全ビオになるそうで、現状は過渡期だが明らかに以前のスタイルと変わり、口当たりがやさしく丸い。飲み疲れしない。

  
・Domaine Ramonet Bourgogne Aligote 2008(ドメーヌ・ラモネ ブルゴーニュ・アリゴテ)
抜栓から3日目。アリゴテの酸が立ってなく馴染んでいる。甘味もありスーッと味わいが伸びる。

ここからが本番の新着ブルゴーニュワイン試飲会。まずは食事の準備。

  
フリットとよねむらさんの冬トリュフクッキー。トリュフの香りがもの凄く広がる。歯応えも上品。

  
パンにパテ。玉子サンド。

  
スペアリブ。バッテラと穴子。KDさんが西の方で買ってきてくれたバッテラがとても上質。

  
牛蒡フライ。パスタ。色々入ったパテ。

  
・Domaine Ramonet Bourgogne Aligote 2008(ドメーヌ・ラモネ ブルゴーニュ・アリゴテ)
凛とした香り。舌にやさしく果実味がのり、味わいがやさしくスーっと流れ、その上に酸味とミネラルが薄い層となって伸びる。舌中央からおくに酸味と旨味がグっとのる。フレッシュな花の香りと風味があり、舌中央から奥の間に味わいの力強さがあり、舌側面にも力強く味が訴えてくる。アリゴテと思えない味わいでアリゴテのトゲトゲしさや軽さがなく、シャルドネなど違う品種に感じられる。すごい。

  
・Dominique Lafon Bourgogne Blanc 2010(ドミニク・ラフォン ブルゴーニュ・ブラン)
旨味を感じさせる果実、深みのある花が香る。舌に小さくピリピリと酸味が刺激するが舌全体にはやさしくジンジンと訴えてくる。果実の旨味と甘味があり、それに果実の苦味が加わる。その果実味と苦味のバランスが余韻まで崩れずに続く。

  
・Domaine Ramonet Chasagne Montrachet 2010(ドメーヌ・ラモネ シャサーニュ・モンラッシェ)
やさしく自然な香り。舌に果実の白い皮の旨味があり、酸味が舌に細かく密度高くピリピリくる。飲んだ後にパーマ液の風味と旨味が自然な感じでふわんとくる。舌を自然に流れていき、上顎の奥に果実味がグーンと訴えてくる。舌へののり方が陽だまりの中で小さな水溜りが温められているような印象を受ける。

  
イベリコ豚の生ハム。脂身がおいしく溶ける。

  
・Domaine Leflaive Puligny Montrachet 2010(ドメーヌ・フルレーヴ ピュリニー・モンラッシェ)
旨味を感じさせながら凛とした香り。舌で細かく繊細にピリリとくる酸味は、その層がとても浅い。後から果実味と菩提樹の蜜、舌が痺れるような刺激がくる。栗と旨味がスーっと口奥方向へと流れ、力が働かない自然な感じで上方の空間へふぁーっと膨らむ。イタリアやフランスの焼き栗の風味があり、鼻からいい香りが抜ける。

  
・Jean Fournier Marsanny Rouge Cuvee Saint Urbain 2010(ジャン・フルニエ マルサネ・ルージュ キュベ・サン・チュルバン)
赤紫の色合い。やさしいベリーの甘さのある香りで奥からパーマ液が少し出てくる。黒さとショコラ、草や黄色い花、クランベリー、ラズベリーがパンパンとフラッシュで光るように香る。口に入った瞬間に鼻を一気に小さいバラ、赤い花、ベリーが駆け抜ける。味わいも舌にはすっきりして果実の旨味が薄くうまい具合に広がる。ブドウスープの澄んだ旨味がある。お買い得。

  
・Jean Fournier Gevrey-Chambertin 2010(ジャン・フルニエ ジュヴレ・シャンベルタン)
香り、味わいともにアルマンルソーっぽさがある。パーマ液に加えて澄んだベリー、底から平面状の層が浮き上がるように訴えてくる香りで、スーンっと高いトーンのベリーが攻めてくるようにやってくる。口に含むと舌先に酸味がピリピリして舌にはやさしくのり、輪郭がしっかりしている。ベリーの高いトーンの果実味が口奥上方へ緩い放物線を描くようにスムーズに伸びていく。舌には澄んでいて上顎奥に果実と酸味がホップするように訴えてくる。これはおいしい。すごい。
※予定ではジャン・フルニエのAOCブルとマルサネだったが、AOCブルがなかったので上級キュべのジュヴシャンになった。

  
テリーヌ2種とパン。

  
・Domaine Lecheneaut Vosne Romanee 2010(ドメーヌ・レシュノー ヴォーヌ・ロマネ)
外観は濃さがある。パーマ液、赤や黄色い花、ショコラ、茶色と黒を感じさせる香りなどがある。口に含むと中核があり、その中核の周りに果実の味わいがあってそれらが中核に向かって集中してくる。周囲は柔らか。実直で薄さの中に濃さがある。薄ウマのベリーが伸びていく様は、ストレートが速い投手が投げる球がホップしているような感じ。ほわーんとした広がりがヴォーヌ・ロマネらしい。

  
・Domaine Lecheneaut Nuits St Georges 2010(ドメーヌ・レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ)
パーマ液の香り。香りがゆっくり集中してくる。若草、露の付いたグラス(草)、高いトーンのベリーが香る。口に含むと口前方は澄んでいて上顎奥に美しい高いトーンのベリーがゆっくりと集まっていく。香りがとても甘い。これはベットリするタイプではなく果実の上澄みを取った上品な甘さ。塩味がしっかりしていて甲殻類の風味もあるのでかっぱえびせんも香る。総合的に澄んでいるワイン。

  
・Robert Groffier Bourgogne Pinot Noir 2010(ロベール・グロフィエ ブルゴーニュ・ピノ・ノアール)
色がきれい。若草、大人しいが柔らかい香り。綿菓子の柔らかくきて、レモンやカボスの酸味が伸びる。ミルキーさやクリーミーさもあり、高いトーンのベリーも香る。舌にスムーズでやさしく流れ、綿菓子の甘味。宇宙空間からグーンと集中してくような雰囲気がある。美しくておいしい。AOCブルのレベルではなく、村名クラス。

  
・Claude Dugat Bourgogne Rouge 2010(クロード・デュガ ブルゴーニュ・ルージュ)
ミルキーさと若草、青みもある。奥に中核があり、周囲に甘さがまとわり付く。さらにレモンやカボス、レモンブラス、ライムが美しく香る。梅ジソもある。口に含むと舌にやさしくスムーズで刺激なく、自然で梅の風味がやさしく美しくフワンと膨らむ。酸味のある赤果実が集中し、周囲にフワンと膨らみがある。八角、黄色いハーブ数種類、ヨーグルトの風味がある。トロミがなくすっきりしている。

  
・Claude Dugat Gevery Chambertin 2010(クロード・デュガ ジュヴレ・シャンベルタン)
ジュヴレ・シャンベルタンらしい鉄分の香りが訴えてくる。ベリーの高いトーンがあり、らせん状にいくつもの花が広がり、スーッとするメントールも香る。ミルキーさの中に苦さもある香りがあり、これにザラメが加わる。インクも香る。口に含むとクリーミーさが口に纏わりつき、舌にはすっきりして、上顎にふわんとクランベリー、ラズベリーなどのベリー類がきて、酸味がしっかりしている。余韻に果実味と茶色いハーブが出てくる。

  
デザートは、アップルパイとハーゲンダッツのクレープ・グラッセ。

ここで1本追加。

  
・Robert Groffier Chambolle-Musigny 1er Cru Les Hauts-Doix 2010(ロベール・グロフィエ シャンボール・ミュジニー レ・ゾー・ドワ)
和な甘さに若草、旨味、ハーブ、濃さのある妖艶さ、パーマ液香もある。中実な香り。味わいは酸味がしかりしている。すっきりとした舌触りにベリーの酸味がキラキラしていて、果実の皮の苦味がしっかりしている。それが軸となり、全体はすっきりしている。薄くて旨味が基本にあり、これに濃い旨味がのる。

  
  
本日のラインナップ。ここまでで事前の番外6本+本番(11+1)本の合計18本。

ここからさらに番外編。テラスが少し寒くなってきたので店内に移動。

  
・Stephane Bernaudeau Anjou Les Nourrissons Vignes centenaires 2002(ステファン・ベルナゥドー アンジュ・ブラン レ・ヌーリッソン)
色が混沌として蜜の色合い。熟成した風味に上品な蜂蜜が合わさり深みがある香り。グーンと訴えてくる。高いトーンが上品。格がしっかりしていて、ズーンと重みを持った酸味が加わり苦味もあって旨味が流れていく。塾生した香りや風味があり、旨味がしっかりしてリポビタンDの風味がある。

  
Chateauneuf-du Pape Cuvee Speciale Tardieu-Laurent 2003(シャトーヌフ・デュ・パプ キュヴェ・スペシャル タルデュー・ローラン)
鶏肉の香りに妖艶さが加わり、ミルキーさもあり、香りが訴えてくる。味わいは苦味がしっかりしていて凝縮したぶどうや干しぶどうがある。苦味、渋味がしっかりした軸としてあり、基本はすっきりしているが余韻に苦味が出てくる。

  
・Thierry Puzelat Touraine Pouille 2004(ティエリー・ピュズラ トゥーレーヌ・プュイユ)
柔らかい香りのショコラ、草、草のハーブ、濃い緑など濃い香り。牛蒡とセロリも香る。口に含むと牛蒡がしっかりした状態でグーンと力強い。青いハーブの風味、スーッとした味わい。 しなやかでほっそりしており、上顎に苦味のある果実がグーンとくる。Moさん提供ご馳走様です。

番外編をすべて入れると21本と色々楽しむことができた。また食材も特別なものが色々とあり、おもしろかった。皆さんご馳走様でした。

ワイン専門平野弥
横浜市都筑区荏田南町4212-1 045-915-6767 13:00-19:00 月火休