どこにそれを感じるのか気になっていたので、今回は共通性を調べてみる。もちろんワインを楽しむためのネタの1つなのであくまでも簡易的。CD音源をそのまま使い、縦軸を周波数、横軸を時間にしたグラフに信号成分の強さを色で表現したスペクトログラムというもので見てみる。赤い方が強い。
・菅原紗由理さん サヨナラまた…。 00:29 忘れるなんてまだ出来ないけどー
・菅原紗由理さん サヨナラまた…。 01:59 もしも願いがかなうのならば
・菅原紗由理さん サヨナラまた…。 02:08 二人幸せな夢みさせてー
音声帯域は300Hzから3kHz程度なので、このスペクトログラムでは2番目の点線より上を見ればよい。すると、基本となっている500Hz近傍から整数倍の倍音で1kHz、1.5kHz、2kHz、・・・と7kHz程度まで周波数が上がるに従いきれいに徐々に弱く、周波数の幅も狭くなっている。
・JUJUさん また明日 また明日あなたを
・JUJUさん また明日 あなたのことを包みたい
・JUJUさん さよならの代わりに いつもみたいに笑って
JUJUさんの歌声は3本の風のようなものを感じるが、これはニュージーランドのワインを飲んだときと同じ。スペクトログラムをみると、特に真ん中のグラフでは500Hz、1kHzときて、1.5kHzが小さく、2kHzでまたあるなど高域は7kHz付近まであるが倍音が途中なくて飛び飛びになっている。また、ビブラートからくるうねりも見える。
・西野カナさん Esperanza 00:27 たとえ未来が見えなくても
・西野カナさん Distance 01:08 君の心を見せてよ
・西野カナさん Distance 01:01 追いかけても追いかけても こんなに好きなのに
西野カナさんの歌声は一見すると欧米っぽいが聴きこむとフランスの手法などを取り入れた日本のワインを想像させる。スペクトログラムを見ると日本語らしい単音の切れがあり、高音は2kHzまでと低めだが基音が250Hzで500Hz、750Hz、1kHz・・・と主な音声帯域に倍音が沢山入っていることが特徴。
この3名のアーティストの方々には普段からワインを感じていたが、他の女性ボーカルの方も見てみた。今のところワインと印象がはっきりと重ならない。
・MiChiさん LOVE is .. 01:28 踊るもの yeah movin'on
単音っぽい感じで高域は2kHz程度ぐらいまで。後半の斜めに走っている線は電子音。
・May'sさん 君に届け 01:01 君に届け
高域まで倍音が出ていて、音の開始に少し低い音からグっと持ち上がる
・aikoさん 恋するスーパーボール 01:33 幸せは怖いものだ
音楽は日本的な印象を持っていたが、菅原紗由理さんと同じくきれいに倍音が出ている。しかし、高域が4kHz付近なことと、高域でもそれほど倍音が弱くなってないところが異なる。
曲によって音程、歌詞(フォルマント)が変わるので、確認のために、菅原紗由理さんの別の曲を見てみる。
・菅原紗由理さん Close To You 01:17 辛い時だって涙も見せない
・菅原紗由理さん 素直になれなくて 00:31 今すぐ引き寄せて抱きしめてたい
・菅原紗由理さん キミに贈る歌 03:15 不思議なくらい
やはり同様の傾向であるが、デビュー・ミニアルバムのキミに贈る歌から比べると少しずつミネラル感が強くなっているように見える。
正弦波 三角波
倍音がきれいに下がると本当にミネラルのような感じを受けるか、基本音源で確認してみる。1kHzの正弦波に比べて、三角波は倍音がある音源で、上のプレーヤで再生してみると確かに倍音がきれいに並んでいるとやはりミネラルを感じる。おもしろい。
もう少しワインに近いところの計算をする予定だったが、昨日、菅原紗由理さんのライブを見れたのと今まで気になっていたのでこちらを先にやってみた。なんとなくだが自分では納得できる結果になった。お試しされる方は高音の再現性が重要なのでライブまたはピュア・オーディオで聞いてください。ポータブル・オーディオなどではミネラルを十分には感じにくいと思います。