2007年9月29日土曜日

サントリー登美の丘ワイナリー 技師長が語る特別ワイナリーツアー

ワイナリー サントリー登美の丘
ツアー名  技師長が語る特別ワイナリーツアー
日時    2007年9月29日(土) 13:30-16:30(往復バス含まず)
費用    2000円/人


■イベント概要
栽培技師長と醸造技師長のどちらかの方が畑から醸造工程、テイスティングまで説明してくれるツアー
従来は毎週のようにやっていたので参加者が減り、一時中断していた。
2007年9月初めにブロガー向けの無料招待を行い、それ以降2ヶ月程度限定で有料で実施中
1日20名限定 ※私は有料参加

■栽培篇
バスで通常入れない畑へ移動。畑全体を見渡せる展望台で説明を受けた後、畑に下りて栽培の説明


畑を見て説明を受けながら葡萄を食べることができる(左からCS、ML、PV)
  

■醸造篇
写真は左から葡萄選別や圧搾場、醗酵ステンレスタンク、醗酵と貯蔵樽


■テイスティング篇
6種類のワインを説明を受けながらテイスティング
写真は左からテイスティングワイン、ワインの瓶、テイスティング後の部屋とテーブル

テイスティングコメント(左から順番-価格などは当日のワインリストから転載)
1. 登美の丘(白)2005 辛口 720ml 3,167yen
 甘い香りの後に杏仁の香り、微量なバニラとトースト香り
 青リンゴの風味の後は甲州の味わいがあり、切れ味がよい

2. 登美(白) 2004 辛口 720ml 10,500yen
 静かな香りの奥にイチジクの香り
 バニラ香とバニラの味がバランスよく、余韻が長い。余韻もバニラの風味柔らかく消えていく

3. 登美の丘(赤) 2005 フルボディ 720ml 3,167yen
 杉の香りが発ち、ワインの香りとしては閉じている
 味はタンニンが強く、まだ2-3年は寝かせた方が良さそうだが、長期熟成は難しい感じ

4. 登美(赤) 2003 フルボディ 720ml 12,600yen
 ベリー系の弱い香りと樽の強い香り
 口当たりはまろやかで、樽香、黒い果実、タンニンのふくらみ、バニラの風味があり、余韻は長い

5. 特別瓶熟品 シャルドネ 1992 辛口 価格提示なし
 香ばさと日本酒などにある吟醸香のような香り
 口当たりは柔らかでマスカット、蜜などが柔らかく融合しており、バニラの風味も感じる。余韻は長め

6. 紫玉台園 1999 フルボディ 720ml 5,267yen
 御香とタンニンを感じさせる香り。スワリングで杉の香りが鋭く攻めてくる
 味はタンニンが強いがバランスよく、今が飲み頃。 アジア、タイなどを感じさせる

評価
登美は白、赤ともにさすがの味。パワフルではないが、複雑さやバランスの良さからエレガントさを
感じる。高価なワインに対して失礼かもしれないが、登美(白)はロッテのカップアイス「爽バニラ」を
感じさせる。どちらかというと「爽」が価格の割りにすばらしい味わいと言える。 
登美の丘は白、赤ともにまぁまぁ。特別瓶熟品は個性はあるが好みではなく、紫玉台園は個性があり
おもしろい。全体的にあと2割安ければ即買いだと思う。

■ショップ篇
一般客も訪れるショップへ移動。
写真は左からショップ外観、入口近くの無料試飲バー、奥にある有料試飲バー

写真は有料試飲したワイン、ワインリスト、ショップ前の眺望
テイスティングコメント&評価(左から順番-価格などは当日のワインリストから転載)
1. 富士見園(赤) 2003 720ml 2,642yen 有料試飲グラス 300yen
 香りはそれほど発たないが、味はピノノワールの個性が出ている。
2. 眺富台園(赤)2004 720ml 5,267yen 有料試飲グラス 500yen
 複雑さはそれほどでもないが、個性がありバランス良し。カベルネフラン100%の変り種
3. 樽醗酵甲州(白) 2004 720ml 3,157yen 有料試飲グラス 300yen
 一般的な甲州。味がボケ気味で個性が感じられず魅力を感じない

評価
楽しい時間を過ごすことができた。もう少し時間配分に余裕があるとなおよろしい。
このツアーは2000円だが、最寄駅からワイナリーまでの足がなく、通常はタクシーとなるため、その
費用と試飲内容を考えると抜群のコストパフォーマンスである。
また、大きなワイナリーだとどこでもそうだが、無料試飲の商品はおいしくない。有料試飲を飲まない
客はこれが日本のワインだと思ってしまうのではないかと心配してしまう。


サントリー登美の丘
山梨県甲斐市大垈2786 0551-28-7311