2016年1月17日日曜日

シャンパーニュ メゾン・プネ 環境違いの比較



先月の12月23日の新着試飲会1月9日の新年会でメゾン・プネは力が出てきているが、まだまだ落ち着いてなくポテンシャルを発揮できていない。そこで2015年11月に訪問して持ち帰った空輸品のボトルを翌日の1月10日に開けてみたところ、持ち帰ったボトルの方はかなり現地に近い。

これらの違いを列挙してみると以下が挙げられる。
1. 輸送完了からの時間経過(空輸で持ち帰った方が1ヶ月早く日本へ到着)
2. 輸送の違い(航空便と船便)
3. 保管温度(横浜基点では8℃に1週間以上置いてから開ける、平野弥では13-14℃から急激に冷やして10℃に下げる)
4. 環境(室内 or テラス)

まず、4を排除するため同じ環境で比較試飲することにした。場所は平野弥さんでテイスターは5名。以降ややこしいので船便、空輸と書き分けます。



コルクは左がエスプリデュヴァン輸入の船便、右が空輸。コルクの形は同じですが空輸の方は合成している表皮の部分全体に浸みている。



Maison Penet Penet Chardonnet Grand Cru Terroir Escence NV
(メゾン・プネ グラン・クリュ テロワール・エッセンス)
シャルドネグラスに注いだところ。左が船便、右が空輸。空輸の方が泡が肌理細やか。大きさも違うし、発ち方も分散しているのと集中しているのと違う。


180度向きが変わりました。左が空輸、右が船便。ボトルNoは100番程度の違いで、ボトリングやデゴルジュマンも同じ日付。


ネック部分にも違いがあり、左の空輸には緑のマーク、右の船便はなし。緑のマークは国内の税金を支払う印だそうです。

空輸はふぁーっと上側が広がる形の円錐形に香りが広がり、明るい。味わいは活き活きしている。ピノグラスにして温度が上がってくると、真平らな平面全体からバンバンと香りが張ってきて、飲むと戻り香がとてもよい。口に含むと溶けたマグマのようにゆっくりと力強く味わいが進んでいく。舌全体を中心に放射状にふぁーっと広がり、その広がりはキレイなグラデーションとなり、新鮮なフルーツが膨らみながらその放射状の中でピカーンっと柑橘の酸味が光る。後味、余韻が心地よい。空間にゆったりと幾つかの要素がかき混ぜさるように混沌として、その中でパチパチと泡や柑橘の酸が弾ける。

船便はグラスに注いだ瞬間から香りが発ち、花やリキュールや芳香剤のような香りで空輸と感じが異なる。リキュールの香りは黒さが中心で、綿飴のように緩くぼわんとしている。味わいは舌の上で滞在する。舌にはベタツキはなく微妙に浮いているがややベターっとした印象で、味わいがギューっと中心に黒く集まる。その場に留まっていて空輸と比較すると構成が緩く、味わいが広がって行こうとするが伸びていく途中で迂回して内側に戻ってくる。厚みが薄く平べったく広がる。


パスタを作っていただきました。塩味が利いている。


David Duband Bourgogne 2012(ダヴィド・デュバン ブルゴーニュ) 輸:エスプリディヴァン
明るいベリー、イチゴジャム、コンフィチュール、オレンジもある。和な甘味が心地よく、明るい黄色赤のニュアンスがクリアでほわほわとした温かさがある。上質なカカオや花々も感じ、柔らかくやさしい。これがふわぁーっと風船を膨らませたときのように奥へと膨らんでいく。時間が経つと秋の木の葉のような枯れた感じが出てきて、和な甘い香りや黄色、赤い花々は最初と変わらない。


Dominique Lafon Bourgogne 2012(ドミニク・ラフォン ブルゴーニュ) 輸:エスプリディヴァン
グレープフルーツの川とミネラルが混じり、甘さと柑橘のキラキラした酸が香る。グレープフルーツ、ライムなど白い実の柑橘フルーツが甘味として膨らみ、後半から柑橘が走りながら煙を出し続けるかのように広がる。グラス内にほんわりと甘さが丸くいる。薄いがバランスが取れている。旨味は豊富。

おもしろいのはダヴィド・デュバンのピノは宮島の牡蠣、ドミニク・ラフォンのシャルドネは松島の牡蠣のニュアンスがある。



味わいには違いがあるものの、4番の環境による差ではないことがわかった。次回は3番の保管温度を比較してみます。この保管温度と直前で急激に冷やすことにより内部の対流がおきて、内圧も急に変化するので泡の粗さや暴れにつながるのではないと思うようになりました。この点は次回比較実験ではっきりすると思います。

ワイン専門平野弥
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