2012年3月26日月曜日

Champagune Pascal Mazet(パスカル・マゼ) ドメーヌ訪問

  
本日はランス駅前からタクシーで移動。20kmを30分弱で45ユーロぐらい。このときのタクシーはBMW。革張りでとっても快適。

  
到着。予定より少し時間が早いので周囲を散策してみる。

  
少し歩くと葡萄畑があった。誰のものかは分からない。

  
Champagne Rafflin Lepitreから犬が出てきた。「何か用ある?」というように尾っぽを振って近寄ってきたが、「あぁ、うちじゃないのね。ぷぃっ」という感じで帰っていった。

  
呼び鈴を鳴らすと夫婦で出迎えていただき、まずカーヴをみて、試飲をお願いした。

  
カーヴは家の裏で木戸を上に跳ね上げると地下セラーが出てくる。真っ暗な中を進むと沢山の瓶が横たわっている。カーヴに彫られている通り、おじいさんの代の1937年に作られたカーヴということだった。

  
聞き間違えでなければ瓶内に入れた新しいボトルは2007年でこれから熟成していく。Reservaは1995年と1996年だったので、一番古いのは何年か伺うと単一ヴィンテージのミレジムで1996年だということだった。澱を下げるのはこんな感じで集めていくというのを動作を交えて説明してくれたが手動で毎日やられるということだった。

  
セラーの一番端まで行くと洞窟の端のようになっていて、土壌が見えるようになっている。シャンパーニュの土壌そのものということで、外部の環境に左右されずに湿度を土壌が保っていて、触ると粘土のようなしっとり感と力を多少入れるとパカッと割れ、ひんやりもしている。この土壌の中を葡萄の樹は根を張っていくという説明。水分は多いが根を張るには硬そうな土壌で、逆に根を張れれば足場が安定し、水分を確保できるのでよいのだろうか。大きめのかけらを1ついただいた。

  
事務所に入り、今度はパソコンのモニタで樹木の若芽や接ぎ木、実の形成など写真で色々と見せていただく。シャンパーニュではブルゴーニュと異なり、枝の先端が一方向に横たわる形で枝が形成されている。お二人で2haだけの畑ということだった。葡萄の摘み取りには3人の息子さんや娘さんも手伝いされるようだ。これらの説明をマダムから聞いている間に、ムッシュが試飲のワインを準備してくれた。

  
先ほど話をしたからだと思うが、1996年の特別なヴィンテージ、そして2002年の最近リリースしたレゼルヴァ。先に1996年。おぉ、熟したリンゴ、濃厚で複雑な香りと味わい。肌理細やかさはすごい。深みと膨らみ、後まで残る余韻が強い。この鼻や口にくる風味は夜まで残った。

  
2002年は柑橘系のフレッシュさもある爽やかな香りと味わい。時間が経つと味が多少抜けてきた。ムッシュも出来たばかりでまだ完璧ではないということを言われてた。

  
  
タクシーが着くまでの時間を利用してムッシュが丘の散策に連れて行ってくれた。登ってみると広大な土地と美しい風景。今日は天気もいいので気持ちがいい。風も心地いい。ムッシュはここでも色々と説明してくれた。小さな村だが少し前まで村長さんもやっていたとのこと。(多分)
帰りはタクシーの送迎費用が上乗せされていたがそれでもランス駅まで30ユーロ+α。行きよりもかなり速いし安かった。このときのタクシーはベンツ。やはり革張りでとっても快適。

試飲したどちらのシャンパンも熟成、焼きリンゴの風味、熟した風味が印象的。特に1996年ヴィンテージは1995年と1996年から作られたレゼルヴァよりも熟しつつ、澄んで膨らみも大きい味わいだった。最後に日本で購入できないものを購入したいと説明するのにうまく伝わらず、マダムが英語が出来る娘さん?に電話してくれて翻訳してもらった。お手数をおかけして本当にすみません。1996年は本当に特別で数も少ないので出してないそうだが、少し分けていただいた。ご夫婦でカーヴから試飲まで終始ご対応いただき、知り合いのお家にお伺いしたようなとても温かみのあるドメーヌ訪問になった。ありがとうございました。

Champagne Pascal Mazet
8 rue des Carrières 51500 Chigny les Roses 03 26 03 41 13